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勾玉星雲 & おたまじゃくし星雲 ~Svbony 「SV220 H-Alpha&OIII デュアルナローバンドフィルター [3nm]」&「SV220 SII & OIIIデュアルナローバンドフィルター [7nm]」実写テスト第3弾~

前回の記事の続きです。
hpn.hatenablog.com


この日は、メインの機材(右側)と並行してサブ機(「BORG55FL+レデューサー7880セット【6258】」+ASI533MC Pro+赤道儀化AZ-GTiマウント)を展開していました。目的は、Svbony Japan様より先日からお借りしている「SV220 H-Alpha&OIII デュアルナローバンドフィルター [3nm]」&「SV220 SII & OIIIデュアルナローバンドフィルター [7nm]」の実写テストのため。テスト自体は初回で終わっているようなものですが、せっかく貸出期間が残っているので、様々な星雲を対象に撮影してみたいところです。


この機材で狙うは、ぎょしゃ座にある「勾玉星雲 & おたまじゃくし星雲」ことIC405 & IC410。これを選んだのは画角的にギリギリ収まるのに加え、ナローバンドで撮影したときの両者の表情がかなり違うと聞いたから。どんな具合になるのか楽しみです。


撮影自体は、特筆することもなくおおむね順調に*1。なお、前回撮影した感じでは、Hα-OIIIよりSII-OIIIの方が総じて写りが悪かっただったので、後者の露光時間を2倍にしています。


処理前の画像をASIFitsViewでオートストレッチした結果はこんな感じ。



1枚目がHα-OIII、2枚目がSII-OIIIですが、Hα-OIIIの方はさすがの写りで、3nmという極狭帯域が良く効いている感じです。SII-OIIIの方も、7nmという半値全幅の割には比較的写りがいいですが、面白いのはIC405とIC410とで明らかに色が違うこと。電離ガスの種類の違いが反映しているのでしょうけど、興味深いところです。


こうして撮った画像を順次処理。前回、「ハート星雲」Sh2-190と「胎児星雲」Sh2-199とを撮った際には、SII-OIII画像のS/N比が低くて処理に苦労したのですが、今回は露光時間をたっぷり取ったこともあり、極めて順調でした。


常法通りPixInsightで基本処理を行った後、SilverEfexなどを噛まして強調処理を行い……はい、ドンッ!



2025年11月21日 ミニボーグ55FL+レデューサー0.8×DGQ55(D55mm, f200mm) SXP赤道儀
ZWO ASI533MC Pro, -10℃
Gain300, 300秒×24, Svbony SV220 H-Alpha & OIII デュアルナローバンドフィルター [3nm]使用
32mm F4ガイドスコープ+ASI290MM+PHD2によるオートガイド
PixInsightほかで画像処理

まずはHα-OIIIから。


こちらはそもそもHαがこの領域にふんだんに分布していることもあって、なかなか派手な仕上がりです。同じ「赤い散光星雲」でも、IC405とIC410とで明らかに色合いが異なるのも興味深いところです。



2025年11月21日 ミニボーグ55FL+レデューサー0.8×DGQ55(D55mm, f200mm) SXP赤道儀
ZWO ASI533MC Pro, -10℃
Gain300, 300秒×48, Svbony SV220 SII & OIIIデュアルナローバンドフィルター [7nm]使用
32mm F4ガイドスコープ+ASI290MM+PHD2によるオートガイド
PixInsightほかで画像処理

で、その色合いの違いの答え合わせがこちら。SII-OIIIで撮影するとIC410の方は見事に青緑色で、IC405に比べてOIII成分が圧倒的に多いことが分かります。これが、Hα-OIIIでIC410が白っぽく見えていた原因です。


この違いですが、IC410がいわゆる「星形成領域」である一方、IC405は「ぎょしゃ座AE」という星がたまたま濃密なガスに行き当たって、これを光らせているだけ、という成り立ちの違いに原因があるのではないかという気がします。


また、SIIはIC405に多く、IC410では星雲周辺部のみに存在しています。硫黄は電離しやすく、IC410のような高エネルギー環境下ではたやすくS++(二階電離硫黄)になってしまいますが、星雲外縁部では中性水素から電子を受け取ってS+(一階電離硫黄)となります。このS+の放つ光がいわゆるSII線で、星雲外縁部で多く見られる理由です、一方のIC405の場合、星雲がそこまでの高エネルギー環境下にあるわけではないので、全体的に硫黄が一階電離するにとどまっているのでしょう。


そうした違いは、SHO合成をするとますます際立ちます。



異なるガスの流れ、分布がハッキリ分かって、非常に興味深い眺めです。勾玉星雲の頭の部分の、ガスの入り組み具合も見どころの一つ。こういうのが、小望遠鏡とフィルター2枚で見えてしまうのですから、本当に面白いです。

*1:ただ、子午線反転前後にAZ-GTiのASCOMドライバがエラーを吐いて、操作を一切受け付けなくなりました。PCごとシステムを再起動したら直りましたが……以前も同様の事態に陥ったので原因を調べないと。




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