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オートガイダー新調 ~QHY5III585M簡易レビュー(外観編)~

年が明けて早くも1か月近くがたち、夜半過ぎには春の星座が昇ってくるような時期になりました。となると毎年恒例「春の銀河祭り」もいよいよ……ということになり、「対系外銀河砲」ことEdgeHD800とオフアキシスガイダーが大活躍することになるわけですが、以前からここにひとつ悩みがありました。


現在オフアキと組み合わせて使っているオートガイダーについてです。


この目的には現在、この趣味を再開して半年ぐらいたってから購入したStarlightXpress Lodestarを用いています(正確には、三基光学館(閉店)でUSB端子やオートガイド端子を一般的なものに改造した「Lodestar改」)。

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Lodestarは、そのコンパクトさと他を圧倒する高感度で当時ベストセラーになったオートガイダーです。センサーはインタレーススキャン型CCD(SONY ICX429AL)を採用。ピクセルサイズが8.2×8.4μm、画素数が752×580ピクセルと今から見るとかなり解像度が粗いのですが、チップサイズが1/2型(6.4×4.75mm)と比較的大きく、第一線を引いた後もオフアキシスガイダー用として活躍してくれています。


というのもオフアキで使う場合、必然的にガイド鏡=撮影用鏡筒となり焦点距離が長大になるので、チップサイズが小さいとガイド星がそもそも視野に入らず、Lodestarの大チップ面積が効いてきます。また、解像度が粗いという点は、長焦点で利用する分には問題にはなりません。


とはいえ、1/2型のセンサーをもってしても2035mmという焦点距離は長大で、春の銀河を狙うとガイド星が見つからないということが時々ありました。




例えば、これは14等より明るい星を表示した黒眼銀河 M64付近の星図上で、オフアキシスガイド時の視野を示した模式図(白枠は撮像用カメラの視野)ですが、Lodestar(青枠)の場合、縦向きにしても横向きにしても、視野内にめぼしいガイド星が入らないことが分かります。しかし、ここで1/1.2型センサー*1(赤枠)を用いると、視野内に星が入ってきます*2


加えて、高感度を謳われたLodestarのセンサーも、量子効率*3で言えばピーク値で65%くらいしかなく*4、90%にも達するような現在の最新型センサーと比べると見劣りがします。こうしたこともあり、昨年夏くらいから本格的にオートガイダーの更新を考え始めました。



現在、ウチで使用しているオフアキシスガイダーはセレストロン純正のものです。まずは、このガイダーでどの程度のサイズのセンサーまで使えるのか確認が必要です。以前、オフアキシスガイダーでフラットを撮ってみて、そこにセンサーサイズを書きこんだのがこちら。



ここでは一例として、Lodestarに加えてZWOのカメラのセンサーサイズを書きこんでいます。こうして見ると(実用性は別として)1.0型センサーを採用したASI533MMでもどうにか利用できそうなのが分かります。一般に「ガイドカメラ」というくくりで市販されているものの中には、ここまで大きなセンサーを採用したものはありませんから、事実上、選択肢に制限はほぼないことになります。


とはいえ、Lodestarのセンサーサイズを明らかに上回るガイドカメラというと、ZWOの場合はASI174MM mini(1/1.2型, 11.3×7.1mm)くらいしかありません。ただ、カメラとしては2017年発売とかなり古く、ピーク量子効率も77%とLodestarから微増程度に留まります。その割に価格は税込7万円近くと可愛げがありません。


感度や価格面を重視するならASI220MM mini(1/1.8型, 7.68×4.32mm, ピーク量子効率:92%)ですが、こちらはセンサーサイズがLodestarと大差なく、せっかく交換するには旨味が少なすぎます。


更新は11~12月ごろ……ZWOのBlack Friday&年末セールに合わせて考えていたのですが、これではなかなか難しいです。これはもう少し新しいカメラが出てから考え直しかな……と思っていたのですが……


ネット上をフラフラさまよっていたら、九州の某有名店*5でQHYCCDの製品がちょうどセール中。そこで目についたのが同社の最新非冷却モノクロカメラ「QHY5III585M Ver.2」です。

www.astroshop-tomita.com


センサーは1/1.2型の裏面照射型センサーIMX585(チップサイズ:11.2×6.3mm)。量子効率は最大91%に達します。また、赤外線に対する感度が高いので、(実際にやるかどうかは別にして)赤外線フィルターを取り付ければコントラスト上昇の効果に加えてシーイングの影響も軽減できて、ガイドに有利そうです。それでいて、価格はセール中につき税込50490円(送料無料)。ふむぅ……


……
…………
……………………



あっ、手がすべった(棒


QHY5III585Mの外観




年が明けて1月中旬、ようやくブツが到着しました。早速中身を改めます。




入っているのはカメラ本体に加え、カメラのスリーブへの差込深さを固定するためのフォーカスロックリング、フィルター固定リング、1.25インチ-CSマウントアダプター、CSマウント-Cマウントアダプター、IR850フィルター、ST-4ガイドケーブル、USB3.2 Gen1(USB3.0)Type-Cケーブル、そしてショップの方で添付してくれたドライバや説明書を収めたUSBメモリです。




Lodestar(右)との比較。当たり前ですが、センサーは明らかに大きいです。それにしてもLodestarのICX429ALの配線、CCD自体が20ピンのDIPチップ*6ということもあるのでしょうけど、そこはかとなくアナログ感が漂います(^^;




QHY5III585Mでは、センサー前面のウィンドウの外周をリングで固定する形になっています。このリングをカニ目レンチなどで取り外し、ウィンドウを同梱のIR850フィルターと交換することで赤外域での撮影が可能になります。


なお、カメラの先端は一般的な1.25インチ(31.7mm)規格になっていて、市販の様々なフィルターを取り付けることも可能です。


さらに、ここに1.25インチ-CSマウントアダプター、CSマウント-Cマウントアダプターを取り付けることで、CSマウントやCマウントのレンズを直付けすることも可能になっています。




カメラの背面にはUSB Type-C端子とST-4ガイド端子、インジケーターLEDが備わっています。このうちインジケーターLEDは、カメラに異常があった場合に点灯するもので、正常時には常に消灯した状態になっています。ゼロアンプグローの設計と併せ、センサーにカメラ由来の余分な光が入らないよう注意が払われています。


作りとしては、価格の割にかなりしっかりしていて好印象。「よし、早速セットアップして使えるようにするぜ~!」と作業に取り掛かったのですが……長くなったので以下次回。

*1:IMX585を想定

*2:ただし、明るさ的に実際にガイド星として使えるかどうかは別問題。

*3:センサーに入射した光子が電子に変換される効率。大雑把に「センサーの感度」と考えてしまって構いません。

*4:https://www.firstlightoptics.com/guide-cameras/starlight-xpress-costar-cmos-autoguider.html

*5:伏せることができてないのは多分気のせいです(ぉぃ

*6:いわゆる「ゲジゲジ




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