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『アウステルリッツ』W・G・ゼーバルト|時間と空間、記憶と建物の息づかい|Google Geminiに聞いてみた

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『アウステルリッツ』W・G・ゼーバルト 鈴木仁子/訳

白水社 2026.02.11読了

 

イトルを見た時、アウステルリッツの戦いが思い浮かんだ。ナポレオン時代の出来事だったか。しかしこのタイトルの『アウステルリッツ』は人の名前である。語り手である「私」が、旅先で出会ったアウステルリッツなる人物からの語りを聞き続ける。

 

ウステルリッツは、建築史と文明史について研究している。自分の本名や出自を知らぬまま育った彼は、50歳を過ぎてから自分の過去を探すことにする。旅人として歩んだ、忘却の彼方にほとんど沈んでいた風景をいまひとたび眼の前に立ち現せてみたかったのだという。

 

生だったアウステルリッツが自分の名前について教師に問いかける場面で、アウステルリッツの戦いの話になる。「歴史を単なる常套場面でしか語れない現実。本当の歴史、真実は全く別のところにあるのに」という教師ヒラリーの考え方がすとんと腑に落ちる。歴史を紐解きながら、埋もれていた記憶とこぼれ落ちそうな大事なものを掬うようにアウステルリッツは語り続ける。

 

晴らしく心地良かった。小説のジャンルなのだが、エッセイのようで、これが散文というものになるのだろうか。高い集中力と静けさを必要とするが、読んでいるうちに不思議と周りの空気が勝手に澄んでいくような気がした。

 

りとめのない言葉の抱擁に誘われる。もう少し時間がかかるかなと思っていたが思いのほか早く3日で読み終えた。時間と空間、記憶、そして建物の息づかいを感させる文章は、堀江敏幸さんや滝口悠生さんの作品を彷彿とさせる。訳者は鈴木仁子さんという方だ。原文を読んでいない(というか読めない)から文体はわからないが、もしゼーバルトの文体そのものを表せているとしたら素晴らしい。独語訳者で特に意識している人はいなかったが鈴木さんはお気に入りになった。

 

行プランや行きたい飲食店などをchat GTPなどのAIから得られる文章をそのまま送って来られるのが私は少し苦手なのだが、実は最近私自身がAIアシスタントを使うことがある。無料で使えるGoogle Geminiに、お気に入りの5〜6名の小説家を入れ、似たような文体の作品を読みたい、と入れたら4人ほどの作家を挙げてくれた。ほとんど読んでいる作家だったが、未読だったのがこのゼーバルトだった。やはりAIはただものではない。効率的でしかも有能だということをまざまざと見せつけられた。自分の頭の中を整理して、次に読む本を決めてくれるAIが欲しい。

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