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『カスパー・ハウザー あるいは怠惰な心』ヴァッサーマン|カスパーを取り巻く人間模様

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『カスパー・ハウザー   あるいは怠惰な心』ヴァッサーマン 酒寄進一/訳

岩波書店岩波文庫] 2025.12.24読了

 

際にあった事件を元に小説にした作品である。ノンフィクション・ノヴェルまたは歴史小説といえるだろう。ドイツにかつてこんな人物がいたなんて全く知らなかった。謎につつまれた事件であり興味が湧くのはもちろんだが、サブタイトルに「あるいは怠惰な心」とあるのが妙に気になった。

 

1828年、ドイツ・ニュルンベルクに突如現れたカスパー・ハウザー。保護された時、カスパーは言葉も話せず歩くことも出来なかった。しかも17歳だという。赤ちゃんであればまれにそういう事件が起きるし、実際に赤ちゃんポスト(名称については賛否両論がある)なるものも存在する。にしても、17歳って結構な大人だよな。

 

護者の一人であったフォイエルバッハは、カスパー・ハウザーについての作品(ノンフィクションだろうか)を書いていてその本も当時話題になったそう。もちろん作中にも登場する。フォイエルバッハはハウザー暗殺前に亡くなってしまったので、いずれにしても諸々の真相は闇の中だ。

 

もそも人間は17年間何もしないで(放置されて)育ったら言葉を話せないものなのか。手足がうまく動かないものだろうか。パンと水だけで栄養状態はどうなんだろうか。そして、17歳から誰かに教えを請いて学べるのならば、小学生からの義務教育は必ずしも必要ではないんじゃないかなんてそんな風に考えてしまった。

 

局カスパー・ハウザーが何者だったのかという謎は未だ解明されていない。200年前の事件が解決することはないだろうが、折に触れてこの不可思議な事件は人々を魅了し続けるだろう。未解決という言葉が持つ魅惑。

 

者によるあとがきに、執筆にあたってヴァッサーマンが軸にしたのは、必ずしもガスパーその人ではなく彼を取り巻く人間模様にあった、とある。カスパーに群がる人たちが興味深いと思ってたわ。なるほど、だから「怠惰な心」なんだ!周りの人たちはガスパーを理解しようとしながらも、時には否定したり何かを目論んだり利用しようとしていた。人間とはいかに浅はかでさもしいんだ。




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