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『金環日蝕』阿部暁子|本のジャケットと中身が合ってない、でもおもろいよ

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『金環日蝕』阿部暁子

東京創元社創元推理文庫] 2025.06.21読了

 

トローネってなんのことか最初わからなかった(クリスマスに食べるパネトーネと勘違い!)けれど、ググってみて納得。見かけたことがあるものだった。昔はカメラを持っていたし、これを持ってカメラ屋さんに現像しにいったりしたっけ。今はカメラを趣味にしている人でない限りほぼスマホ撮影だもんなぁ。

 

所に住む老女がひったくりにあうのを偶然目にした大学生の森川春風(はるか)は、犯人を追いかけるも逃げられてしまう。その犯人が落としたのがパトローネのストラップだったのだ。春風はそのストラップに見覚えがあった。その場にいた高校生の北原錬(れん)と一緒に犯人を探すことになるー。

 

み始めは、ミステリというよりも学園ものという感じがした。ホリー・ジャクソン著『自由研究には向かない殺人』からはじまるピップシリーズの雰囲気に似ているように思った。春風が通うのはきっと北海道大学だよね。札幌旅行をした時に大学併設のカフェに行き、真っ白な校舎と高い樹々に深呼吸をした記憶がある。

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やかで青春まっさかりな雰囲気からは一転、第二章の理緒の視点になると、薄暗い闇の気配が立ち昇る。やがて明かされる真実、複雑に絡み合う過去と現在、それぞれの傷と怒り。痛々しく切実な辛さはあるが、読後感は晴れやかで希望がある。

 

年の本屋大賞を『カフネ』で受賞した阿部暁子さんだが、受賞作を読む前に先日文庫になったこの『金環日蝕』を読んだ。本屋大賞を受賞した作家の本だから単純に興味もあったが、過去にあるTV番組の文芸コーナーでこの作品が紹介されていたのを妙に覚えていたのだ。単行本の表紙が和柄に見えた(この文庫のジャケよりも和な雰囲気)のも、ちぐはぐだなと気になっていた。そんなに期待してなかったのにこれがなかなかおもしろくて、寝るのも惜しいくらいだった。でもこの作品って『カフネ』とは全然雰囲気違いそうよな。解説を読むと阿部さんの作品では唯一これだけがミステリーだそう。『カフネ』は文庫化される前に読むことにしよ。




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