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『モンゴル人の物語 Ⅰ チンギス・カン』百田尚樹|百田さん独自の解釈がおもしろい

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『モンゴル人の物語  第一巻  チンギス・カン百田尚樹

新潮社 2025.06.10読了

 

来れば全巻一気に読み通したいタイプだから、最終巻まで刊行されてから読みたいのだけれど、この本は何巻まであるかが明らかにされていない。どうしたものか。けれど元々文芸誌に連載されていたものは既に連載終了になっているし、最終巻も見えているだろうと思い1冊ずつ読むことに。

 

近百田さんの本を読んでいなかった。百田さんのなかで私が好きなのは現代小説よりも『幻庵』や『日本国紀』のような歴史小説だ。だからこの『モンゴル人の物語』も楽しみにしていた。遠い異国の地モンゴル、今から800年以上も前にこんなに壮大な物語があったとは。これは歴史家・小説家なら「いつかは書いてみたい」と思うだろう。

 

ムジンの父イェスゲイがホエルン(のちの妻となる)を略奪したというエピソードには驚いたが、当時のモンゴルでは他部族の女性を奪って妻とすることが珍しくはなかったという。奪われた女性側が奪った相手を好きになるということが信じがたいけれども、そうせざるを得なかったのか。テムジンの兄殺しについても唖然としてしまう。私たちがいま生きている現代社会の基準・価値観で考えてしまうとほぼすべてが犯罪になってしまうが、太古から人間は狩猟や略奪をして領地を拡大していったのであって、本来の人間の姿は動物と変わらないのだろうと思った。

 

説とくくってしまうのは少し違うかなという気がするが歴史書とも違う。歴史の教科書を読むよりもだいぶ興味深く読めるしするすると進む。この第一巻は、1206年に44歳で「チンギス・カン」が即位し「モンゴル帝国」が誕生したところで終わる。ここからまた20年余りチンギス・カンの業績はまた二巻以降へ。

 

くの資料や文献を読み漁り、百田さんなりの解釈でまとめあげた。それだけでも大したものであるが、この本がおもしろいのは、百田さんの独自の解釈がそこかしこに想像として散りばめられていることだ。しかもそれが楽しそうで、読んでいるこちらも楽しくなる。

 

田さんがこの大作を書くにあたって底本にしたという『モンゴル秘史  チンギス・カン物語』村上正ニ訳注(東洋文庫平凡社)を読んでみたいが、さすがに教科書じみていて苦しそうだしそもそも今は品切れの様子だ。井上靖さんの名作『敦煌』と『蒼き狼』が作中で紹介されていた。『蒼き狼』はまさしくチンギス・カンが主人公の小説だ。まだ読んでいないので近いうちに読みたい。

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