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『若草物語』ルイーザ・メイ・オルコット|この物語になくてはならない存在は四姉妹の母親

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若草物語』ルイーザ・メイ・オルコット 小山太一/訳

新潮社[新潮文庫] 2024.11.30読了

 

ラックフライデーで翌日まで20%オフとあったから、いそいそと洋服を見に行ったら素敵な緑色のセーターがあった。ちょうど声をかけてきたスタッフに「色が素敵ですね」と伝えたら「本当に。若草色という感じですよね」と返ってきた。まさに、私がいま読んでいる本のタイトルが!若草なんて単語は普通に生活していてあまり出てこないのに、こんなタイミングで聞くなんてなんか嬉しい。

 

頭のシーンは何度読んでも心がホッとする。仲の良い4人姉妹があれやこれやと母親のために何かをプレゼントしようと話し合う。そして、暖炉に集まり母親が父からの手紙をみんなに読み聞かせるこの場面。決して裕福ではないけれども、ここには幸せがある。全編を通して、人間にとって大切なことは何かというのを気づかせてくれ、4姉妹と一緒に成長できるストーリー。これは全世界、いつの時代でも共通の普遍の作品だ。

 

気なベスと隣に住むミスター・ローレンスのピアノをめぐるやり取りには本当にあたたかい気持ちになれる。また、ジョーとエイミーが大喧嘩をしてエイミーのあの痛ましい事故が起きた後、母親がジョーをなだめて諭すシーンが好き。あんなに寛大で優しく欠点のない母親も、自分の怒りっぽい性格を40年もかけて退けようとしている。

「父さんがよく言う『胸のなかの敵』には気をつけなきゃね。そうでないと、人生だいなしとはいかないまでも、悲しい人生になってしまうもの」(177頁)

 

供の頃は年齢が近いこともありおしゃまなエイミーが可愛らしく思ったり、または男の子になりたい活発なジョー(作者自身を投影しているから主役であることは間違いない)に憧れたりしたけれど、これは4人がみんないなくては、誰1人欠けてはならないのだと思う。それぞれの個性が共鳴し合うからこそ物語は味わい深くなる。昔は気づかなかったけど、誰よりもこの物語にいなくてはならないのは、きっと4姉妹の母親だ。 

 

潮文庫のスタークラシックに新訳として刊行されたから、数十年ぶりになんて思っていたのだけれど。。。どんだけこの作品好きなのかよ!もちろん子どもの頃から何度か読んでいてストーリーもほぼ覚えているが、わずか3年半前に松本恵子さん訳を読んでいたなんてすっかり忘れていたのだ。このブログを初めてからは、うっかり同じ本を買うことがなくなっていたのだが、それはもしかして本のジャケットで覚えてるところが大きいのかしら…。

 

ルコットはこの作品の続編を書いているはずだが読んだことはない気がする。邦訳されているのかな。だけどジョーが先生になっている話をどこかで見たか読んだかした気がするのだけれど。TVアニメかも!?そうそう、新潮文庫スタークラシックで、ナルニア国物語の新訳が出たみたいでちょっと気になる。

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