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『クレーヴの奥方』ラファイエット夫人|奥方、そして夫人、名前は?

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クレーヴの奥方ラファイエット夫人 永田千奈/訳

光文社[光文社古典新訳文庫] 2024.08.07読了

 

『クレーヴの奥方』という古めかしい奥ゆかしいタイトルもそうだが、より興味を掻き立てられるのが作者の名前がラファイエット「夫人」となっていることである。姓だけでなく名前もあるはずだが、作者名では「夫人」と登録してあるのだ。物語よりもまずはそれが気になってしまうという…。

 

ディゲの『ドルジェル伯の舞踏会』と対にして称されることが多いこの小説。三島由紀夫はじめ多くの人に影響を及ぼしている。フローベルの『ボヴァリー夫人』と並べられることもある。

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の男性への恋心をわざわざ自分の夫に告げるということをしてしまったクレーヴ夫人。フランスにおける心理小説の始まりと言われる作品である。女性からみた恋の駆け引きが書かれているのかと思ったら、クレーヴ公はじめ、夫人が恋する(というか両思いの)ムヌール公の視点など男性からの心理描写も多い。

 

16世紀のフランス宮廷の恋愛もので、史実になぞらえた登場人物が多く登場する。本当にこの通りの内容だとしたら、宮廷は不倫のオンパレードなんだなと思ってしまった。それにしても当時は離婚という選択肢がなかったのか、もはや犯罪のように考えられていたのか。今ならば簡単に離婚するだけなのに、何故にこんなに苦しまなくてはならないのか。

 

レーヴ夫人は自分の確たる意思を貫き通した。このような結末になるとは露知らず。でもある意味、現代の自由恋愛の風潮を一新する斬新さである。フランスは煌びやかで眩しく、美男美女の恋愛模様が繰り広げられていると想像するだろう。しかしクレーヴ夫人のような女性も確かに存在する。読んでいる間は感じなかったのだが、読み終えてしばらくしてからのほうがひたひたと余韻が大きい。

 

者による解説によると、この小説が書かれた当時は、作品の6割以上が匿名またはイニシャルのみで刊行されていたという。小説家が名誉ある職業ではなかったというから驚きだ。著者の没後80年ほど経ってからラファイエット夫人と表されたそう。ここまでくると、姓だけで良いと考えてラファイエット「夫人」となったのだろう。そういえば主人公クレーヴ夫人にも名前がないのよね。

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