
これまで DAW で作曲をするときやミックスをするとき、音が大きく出せない環境だったのでヘッドフォンを主に使っていました。たまにスピーカー。
今までずっと「ミックスって難しいなぁ」「EQ の設定を変えたけどあんまり変わらないな」などと思ってました。ミックスがうまく出来ないのは自分の感覚がいけないんだなと思っていました。
実際の所、私は耳が少し悪く、健康診断では軽度に引っかかってしまいます。それもあって、ミックスがうまくいかないのは仕方が無いと思っていました。
作曲はしたいんだけど、ミックスがうまくいかない…。私にはミックスが大きな壁でした。
しかし今回モニタースピーカーを買ってみて世界が変わりました。
そもそも「モニター」な環境に興味を持ったわけ
テレビで中田ヤスタカさんが出て話していて、「作曲を楽しんでいるなぁ」と感じました。
昨今の音楽を考えてみると、ダンス系のリズムの音楽が流行っていると思います。私が聴く音楽にもここ数年でダンス系のものが入ってきました。
ちなみにダンス系で私が好きなのは Persona 3、4 の音楽で有名になった目黒将司さんの曲。このゲームの音楽は飛び抜けていました。これまでのゲーム音楽を一段階上のレベルへ昇華しました。
私はこれらのゲームをプレイするよりも前に、サウンドトラックを買ってずっと聴いていました。心地良い…。
ゲームをプレイしたのがサウンドトラックを聴き倒した後だというのは本当に珍しい事例でしょう。世界を広げてくれた目黒将司さんには本当に感謝しています。
ダンス系の音楽を作っている人は音楽を楽しんでいる気がします。作曲者自身が聴いていて気持ちいい曲を作っているのでしょうから。
私はそれまでそんなに激しくなく、どちらかと言えばクラシカルな、落ち着いた音楽を作ったり聴いたりしてきたのでダンス系の音楽は新鮮です。
私もダンス系の音楽を作ってみよう、中田ヤスタカさんのように作曲を楽しめるレベルまで到達したいと思い、もうちょっと頑張ってみようと思いました。
私の壁はミックス。そこで音をもう少し解像度高く聞くために、モニタースピーカー・モニターヘッドフォンを買ってみようと考えました。
存在は以前から知っていたんですけどね…。
何故モニタースピーカー・モニターヘッドフォンを買わなかったのか
私が使っているヘッドフォンはゼンハイザー HD595、スピーカーは ONKYO 。
HD595 はもう販売されていません。新しいモデルが上の HD598。これらは普通の人が安いというほど安いヘッドフォンとスピーカーではありません。
ゼンハイザーは特にお気に入りのヘッドフォンです。側圧が弱く、耳全体がすっぽり入り、一日中付けていても快適。今後もヘッドフォンを買うならゼンハイザーが良いなぁ…。
ミックスには「良いミックスはどの環境で聴いてもうまく聞こえる」という格言のようなものがあり、それで「私の環境でも何とかなるだろう」と考えてしまい、モニター環境はこのままでいいやとこれまで放っておいてしまいました。
どうしてそう考えてしまったのでしょう…。
初心者こそ良い環境を揃える必要があるのに。モニタースピーカーを手に入れた今ではもっと早く買っておけば良かったとしか思いません。
どのモニタースピーカーを買おうかな?
最初モニターヘッドフォンとして有名な「」か「」を買ってみようと思って SoundHouse を見たのですが、そこにモニタースピーカーのランキングがあってそちらに興味を惹かれました。
そこでちょっと調べてみると、 はフラットな音ではないというレビューがいくつもあり、不安でした。もう時代遅れで、今の音楽には合っていないヘッドフォンだというコメントも。
一番ガツンときたレビューは「 はミックスをするためのヘッドフォンではなく、音のアラを探すためのヘッドフォンだ」というもの。
なるほどなぁ。スタジオでよくこのヘッドフォンを付けている場面を目にしますが、確かにミックスの段階では付けていない。録音時に付けているイメージがあります。
そこでヘッドフォンではなく、モニタースピーカーの購入に切り替えました。
どのくらい価格のものを買えば良いのか分からなかったのでランキングで選ぼうと思い、今売れているスピーカーをピックアップ。
「」「」「」と、YAMAHA が売れているようです。
これらの価格はどうやら3~5万くらい。調べてみると、MSP3 は小さくて低音に不満が多い、 はプロからも高評価、 は よりも解像度が高い。
品名の最後に来る数値がスピーカーの大きさで、スピーカーはある程度の大きさがないと低音が出ないので今回は "5" にしてみようと思い、 にしようと決め掛けていました。
しかし、 はある程度大きな音を出さないと本来の性能が出ないようで、これがネックです。私はスピーカーを広くない部屋に置くし、いつも大きな音を出せるわけでもない。
そこで よりも良いスピーカーだと一部に話題の「」を調べました。どうやらスイートスポット(音を正確に聞くための定位置)が広いらしい。
決め手はこちらの動画。
データを見る限り、 よりもフラットな音のようです。よし、これにしよう! より安いしね。
さらに背中を押したのが、私が過去に YAMAHA に酷い扱いを受けたこと。Cubase AI のインストーラーがエラーが出て起動しないので YAMAHA のサポートに訊いてみたら、「お客様は正規品を使っていないのでは?」との返答が。ひどい。
私は SONAR 派で、Cubase がどんな感じか試してみようとして、オーディオIFに無料で付いていた Cubase AI をちょっと使ってみようと思っただけなのですが、いきなり犯罪者扱いです。
一気に YAMAHA が嫌いになりました。これ以来、私は YAMAHA を避けるようになりました。
どうして早くモニタースピーカーを買わなかったのかと後悔…
が届きました。ペアで購入。
さっそく設置して聴いてみたところ、音の定位がしっかりしていて、音がどこから鳴っているかよりリアルに聞こえます。音の解像度も高く、これまでよりも生々しい。目を閉じるとステージを少し想像できる感じ。
ONKYO の も悪いスピーカーではないのですが、 と比べてみると中~高音域が強く、低音が本当に弱い。定位もしっかりしていない。音がどこから鳴っているのか分からない。
こんなに差があったとは…。
EQ で超低音をカットした方がいいというのがこれまで分からなかったのですが、 で鳴らすと超低音があるとボワボワした音が気持ち悪く、なるほどこういう事だったのかと分かりました。
EQ を弄っていても音の変化が分かりやすくなりました。
なにより重要なのはこのスピーカーの音を「基準」できるということ。これまではスピーカーやヘッドフォンによって聞こえる音がかなり違うので、「どっちに合わせたらいいんだろう」「でも両方でうまく聞こえるのが理想的なんだろうな」と考えていました。
これは初心者には難しい。無理です。でもこれからはこのスピーカーの音を基準にできるようになりすごく楽になりました。
初心者でミックスで悩んでいる人はちょっと良いモニタースピーカーを買いましょう。もし私のようにモニタースピーカーを持っていないなら早く購入して下さい。聴いている音の世界が変わります。
もっと早くモニタースピーカーを購入していたら、ミックスが楽になっていて今とは苦手意識が違っていたことでしょう…。あぁ…。
「ミックスをするにはまずモニター環境を整えろ」と教えてくれる人がいれば良かったのに。これ意外と書かれていない気がします。
ミックスの解説ではミックスの技術ばかり書かれていることが多いのですが、そもそも信頼できるモニター環境が無ければミックスできません。
これからはこのスピーカーを使っていきます。