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三分損益のおさらいとダイアトニック・スケール

三分損益

西洋では一弦琴、中国ではパイプを材料に音階を作ってきた。まず基準音を出す一弦琴なりパイプを用意する*1。この長さの\frac{2}{3}の長さの弦なりパイプが出す音は基準音と調和した音を出す*2*3。元の長さの\frac{1}{3}を除去したので、これを『三分損』とよぶ。

ここで『三分損』を 2 回繰り返すと長さが\frac{4}{9}となって、基準音の倍音よりも振動数が高くなるので、長さを 2 倍にして振動数を半分にすることで基準音とその倍音の間に押し込む。2 \times \frac{2}{3} = \frac{4}{3} = 1 + \frac{1}{3}となって、元の長さの\frac{1}{3}を付け加えたことになる。増やしたので、これを『三分益』とよぶ。図にするとこんな感じだ。

『三分損』と『三分益』を合わせて『三分損益』とよぶ。この三分損益を 11 回繰り返すと、振動数として基準音の 1.35152435302734 倍の音となる。これに三分損を適用すると基準音の 2.02728652954102 倍の音となる。これは基準音の倍音に近い。倍音とのズレに目を閉じれば、基準音とその倍音の間を 12 分割できたことになる。なお倍音とのズレには『ピタゴラスのカンマ』の名がある。

ダイアトニック・スケール

ダイアトニック・スケールは基準音とその倍音を、基準音→全音上昇→全音上昇→半音上昇→全音上昇→全音上昇→全音上昇→半音上昇で倍音となる音階で、7 つの音から構成されている。三分損益による 12 の音の間隔は全て半音上昇になっているので、ダイアトニック・スケールの全音上昇の間を埋めて行くことになって、ダイアトニック・スケールの白のキー 7 つと黒のキー 5 の構成のキーボードが出来上がる。この 12 の音に十二支を対応させるとこうなる。

つまり、午は黒のキーとなる。

もし火珠林の納甲において、陽卦の初爻はダイアトニックな白のキーでなければならないという縛りがあったとすれば、本来爻につけるはずであった甲午ではなく納音が同じになる甲子としたという説明が成立するだろう。陰卦は長女の巽の初爻が丑から始まるので黒のキーだし、逆回りでピタゴラスのコンマを踏み越えることになるので、キーの白黒についての縛りは無かったということなのだろう。

余談だけど、辰と巳に対応するミとファの間が半音上昇になっているが、他にはシと 1 オクターブ上のドしか半音上昇がない。この特異性が辰と巳の間を地戸として特別扱いすることの原因なのかもしれない。

*1:中国ではマジカルな方法によって基準音を出すパイプを選び出した。割といい加減にこの辺の長さかな、というパイプを多数用意して端を土に埋めて冬至を待つ。冬至の瞬間に天地の気が入れ替わるのだが、正しい長さのパイプは天地に呼応して自ら音を出し、土煙をあげるのだそうだ。

*2:振動数としては 1.5 倍になる。

*3:パイプの場合、開口端の補正とかやっかいな問題があるのは知ってるけど、ここでは無視する。




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