「好きでたまらニャい」は、上の空のドラえもんからはじまる。のび太が話しかけても変な反応しかしない。のび太が聞き出そうとするが、ドラえもんは笑われることを恐れてためらう……
リニューアル初期にアニメ化された初期原作をリメイク。秘密道具をいっさい出さず、登場人物も限界まで削って、ドラえもんの恋路と偉そうに指南して失敗するのび太のシンプルな物語を忠実にアニメ化した。
しずちゃんの相手としてアニメオリジナルでスネ夫は少し登場するが、ジャイアンはいっさい描写がない。これまでのアニメ化なら尺を埋めるためにどこかに挿入しそうなものだが、このストイックさは好印象。
しかしのび太の藤子不二雄Aのような笑い顔などは忠実に映像化しているのに、奇妙に細かいアレンジが入っていることには首をかしげた。特に猫と会話しようとして「中くらいの天気」と話をしたとドラえもんが説明した場面で、理由を長々と語る描写を削る意図がわからない。ドラえもんの空回りを表現する笑いどころだし、原作そのままでは尺があまりがちなTVアニメ化において差別や誤解をまねくわけでもない描写を削る必要はないだろう。
ドラえもんが話しかけた猫の返事で、人語に翻訳した音声をかぶせる演出も好きではない。秘密道具というファンタジーが登場しない、ちょっと背伸びした恋愛を描いたストーリーらしいリアリティを生かす方向でアニメ化してほしかった。
「パパママおうちで大バトル」は、2013年のアニメオリジナルストーリーを再放送。ざっくり見返したが、この作品では珍しいダイナミックな構図が多いコンテがアクション回として良かった。
『ドラえもん』パパママおうちで大バトル/かならず当たる?手相セット - 法華狼の日記