命をかけた親切の物語
アメリカ、マーク・フォースター監督 121分
2017年製作の映画「ワンダー 君は太陽」のスピンオフ作品。「ワンダー 君は太陽」は遺伝子疾患で特異な顔を持つ少年オギーが偏見やイジメに直面しながらも家族や友人たちの支えを得て成長し、人々に勇気と希望を与える物語だった。
イジメた側の救済が必要だということでこの映画を製作したという。

6年前、イジメによって学校を退学処分になった15歳のジュリアンは、自分の居場所を見失っていた。そんな中、ジュリアンの祖母のサラがパリから訪ねてくる。
ワンダーとの経験で学んだことは、「人に意地悪もやさしくもしない。ただ普通に接することだ」と孫の口から聞いたサラは、「あなたのために話すべきね」と自らの少女時代を明かす。

1942年秋、ナチス占領下のフランスで、ユダヤ人であるサラと両親に危険が近づいていた。サラの学校にナチスが押し寄せ、ユダヤ人生徒を連行するが、サラは同じクラスで小児マヒのため松葉杖で歩くジュリアンに助けられ、彼の家の納屋に匿われることになる。
クラスでいじめられていたジュリアンに全く関心を払わなかったサラを、ジュリアンと彼の両親は命懸けで守ってくれる。サラとジュリアンが絆を深めていくなか、終戦が近いというニュースが流れる。やがて障碍者のジュリアンはナチスに殺される。
数々の危機はあったが、サラは終戦までそこで暮らすことになる。
命をかけた親切の物語であり「正しい事より親切であることを選ぶ」という言葉が胸をうつ。