まさか愛の物語だとは思わなかった
韓国、カン・ジェギュ監督、125分
北朝鮮の特殊部隊の凄惨な訓練シーンから始まる。
1998年、韓国情報部のユ・ジュンウォンは、相棒のイ・ジョンギルとともに、多発する暗殺事件の捜査を進めていた。ジュンウォンは熱帯魚店の店主ミョンヒョンと交際しており、結婚も間近だった。

ジュンウォンとジョンギルは暗殺事件の犯人と目される北朝鮮の凄腕の女性工作員イ・バンヒを追うなかで、驚異的な破壊力をもった液体爆弾(CTX)を用いたテロ計画の存在を突き止める。そしてこれにはパク・ムヨン率いる北朝鮮の特殊第8軍団が関係していることが分かる。
同じころ、ソウルのスタジアムでは韓国と北朝鮮の両国首脳が列席するサッカー南北交流試合の準備が進んでいた。

特殊第8軍団の狙いは、独裁の為に苦しむ民を尻目に私腹を肥やしさらには南と融和を図る北朝鮮主席を、韓国大統領と共にスタジアムごと爆破して一掃し国家統一を図る事が目的であった。
この映画のいちばんの驚きは北朝鮮の女性工作員、イ・バンヒとジョンウォンの恋人ミョンヒョンが同じ人物だったことだ。二人はお互いに敵方の工作員でありながら愛し合ってしまったのだ。バンヒは正体を隠しながらジョンウォンに近づいたのかもしれない。
そしてハリウッド映画に匹敵するようなアクションシーンは見事だった。
「シュリ」は朝鮮半島に生息する淡水魚の名前で、国境地帯の河川にも生息し、自由に南北を行き来している。映画では北朝鮮スパイのコードネームとして使用されている。