孤独と狂気の街
アメリカ、マーティン・スコセッシ監督 114分
大都会ニューヨークの片隅で鬱屈した日々を送るベトナム帰還兵の孤独な26歳のトラヴィスは重度の不眠症だった。そのため彼は、夜勤のタクシードライバーの仕事に就くが彼の存在価値を認める者はいなかった。

彼は夜の街を走りながら、麻薬や売春や暴力が横行する汚れた街に嫌悪感を募らせていく。ある日、次期大統領候補パランタインの選挙事務所で働く美女ベッツィと親しくなったトラヴィスだったが、初デートでポルノ映画に誘いベッツィを怒らせてしまう。
冷たくなったベッツィに「殺してやる」と罵って別れる。
密売人から4丁の銃を手に入れ、自らの肉体を鍛え始めたトラヴィスの胸中に、腐敗した社会を浄化しようとする思いが募ってゆく。トラヴィスの不眠症は深刻さを増し、心は荒んでゆく。
浄化作戦として大統領候補のパランタインを銃で狙うが、警護のシークレットサービスに阻止されてしまう。

「孤独が俺を追いかけてくる」とトラヴィスは言い狂気の行動にはしる。
そんな時、12歳半の少女の売春婦と知り合い彼女をこの境遇から救い出そうとする。そしてギャングとの凄まじい銃撃戦が始まる。ギャングから少女の売春婦を救ったとして、トラヴィスはヒーローになる。
最後には少女の売春婦を救うことでトラヴィスは自分も救われる。夜の街のいかがわしさと孤独が印象に残る作品だった。カンヌ映画祭パルムドール賞受賞。