9秒の殺し
アメリカ、アントワン・フークワ監督 109分
特殊工作員だったマッコールは、シチリア島でのマフィアが経営するワイナリーを襲撃するが負傷してしまう。
この事件をきっかけに、マッコールは肉体的にも精神的にも限界を迎えていた。マッコールが辿り着いたアマルフィ海岸沿いの静かな田舎町の人々は、よそ者にも関わらず彼を身内のように治療し看病して、親しみをもって接してくれた。

マッコールはこの町を安住の地にするべく、イコライザー(仕事請負人)にとってのスイッチともいうべき腕の時計を外すことを決意する。しかし、小さなこの町にも悪の魔の手は忍び寄り、町の人々が次々と凄惨な事件に遭う。それを見たマッコールは“仕事”を再開し、自分を救ってくれた人々と町を救おうとする。
やがてイタリア全土を巻き込む爆破テロ事件へと発展していく。一度外した時計を再び身に着けたマッコールは、最後にして最大の“仕事”に身を投じる。そしてマフィアとの闘いに挑んでゆく。

従来の「イコライザー」と比べて壮絶な殺しがこれだけ続くのは珍しい。そこは単純な勧善懲悪の世界だった。悪人か善人か、曖昧なものはなかった。悪人たちは次々と惨殺されてゆく。暴力を美しいものではなく、凄惨なものとして描いている。
そして今回の作品でも暴力描写の異常さが際立っていた。マッコールの暴力がエスカレートしているのだ。
もちろん彼に基本的に人助けの心はあるのだが、それも今回は霞んでいる。
物語としての「深み」は薄れていたがアクション映画としては充分に楽しめるものになっていた。