ジーナ・ローランズの鬼気迫る演技
アメリカ、ジョン・カサベテス監督 147分
土木課の現場監督であるニックと情緒不安定で精神のバランスを崩している妻メイベルの夫婦には3人の幼い子供がいた。子どもを母親に預かってもらい、夫婦二人、水入らずで過ごそうとするが、ニックに突然の仕事が入ってしまう。
その夜、メイベルは自暴自棄になって男を家に引き込んでしまう。翌朝、ニックが大勢の仲間たちを食事に招待する。ところが躁状態のメイベルの言動で気まずい雰囲気が漂う。

私たちは徐々にメイベルの異常さが気になりだす。そして精神を病んでいるメイベルの言動が異様でいたたまれないような気持ちになってゆく。
夫のニックは妻メイベルを愛しているが短気で思い通りにならないと怒鳴り散らすことがあり、時には暴力を振るうこともあった。

やがてメイベルは精神病院に6か月間の入院をさせられてしまう。治療が終わり、家に戻ってくるがメイベルはどこか怯えて、元気がなかった。メイベルは完全には治っていなかった。普通の会話ができないことでニックはいら立つ。
それでも母親が帰ってきたことで子供たちは大喜びだった。
ニックとメイベルが退院祝いの後片付けをするラストシーンはとても家庭的な風景だった。
徐々にこわれてゆく女の異様な家庭劇だが、最後には微かない一筋の光を感じさせ、問題は何も解決しなかったが、一つの結末を見た気がした。