一体なにが真実なのか
アメリカ、ブライアン・シンガー監督 105分
6週間前、銃を積んだトラックを襲った容疑で5人の男が集められた。しかし無罪だった彼らは釈放される。
ここからその中の一人で左半身に障害をもつキントの回想になる。なぜか私たちは一方的に彼の回想を信じ込む。しかしそこには巧みなトリックが張り巡らされていて、私たちをミスリードさせる。

6週間後の現在、カリフォルニアの埠頭で麻薬を積んだ密輸船が爆破されて27人が死亡し、現金9100万ドルが消えた。関税特別捜査官クイヤンは、ここでもただ一人無傷で生き残った男キントを尋問する。
キントは悪魔のような謎の黒幕カイザー・ソゼが関与していることを供述する。ソゼは誰もが怖れる男だった。
しかしキントの回想はほとんどが嘘で捜査官クイヤンはすっかり騙されてしまう。そして私たちもまたキントの回想が真実だと錯覚してしまう。

緻密な脚本で伏線が多く、最後にはそれが回収され、パズルが合わさるように謎が解かれてゆく。
物語の脇役だったキント、実は彼こそがこの映画の主役だったのだ。私たちは次々を出される小さな種明かしに唖然とする。軽妙なサスペンス映画であり、騙される快感に私たちは酔ってしまう。