メタルが寒い地域で盛んという話はさすがに知っているけれども、そこからまさかこういう映画が出てくるとは思わないじゃん……いや、なんかすごいな。このオフビートな感じって、出そうと思っても出せるもんじゃないよなー。なんかこう、ショットのひとつひとつがユーモラスで、役者が無駄にでかくて木偶の坊感がヤバい。良い意味で。ギャグも牧歌的なところがあって、国教を巡る攻防の辺りなんてたぶん狙ってやってるのが滑ってるのがもうひとまわりしてめちゃくちゃ面白い。急にファンタジー世界が現れるところの「なんでや」と「しゃーなし」が渾然一体となった脱力感はたぶん他の映画ではちょっと味わえないんじゃないか。あと緊張感を「ゲロ」という超直接的な手段で表現しちゃうのもなんか突き抜けててスゴイ。ゲロが全然汚く感じないというか、こっちがちっとももらいゲロしそうにならない感じ。『新・仁義の墓場』のゲロとか俺本当に吐き気催しちゃったもんな……いや『スタンド・バイ・ミー』とか『チーム・アメリカ』とかも、別にこっちが貰う感じにはならんけど、えーと、なんつーか下品じゃん? 下品であることを面白味にしてるワケじゃん? でも、なんかこの映画のゲロは上品なんだよなー。いや、めちゃくちゃ面白いとかそういうわけじゃないんですけど、ミョーにクセになる作品ですわこれ。