現実のICEがこういう風に話題になってるタイミングで見るともうなんか泣けますね。こういう風に移民の国アメリカのアイデンティティに強く関わる組織のはずなんだよなー。それがこんな風なトラブルを起こしてしまうなんて、なんだかなあ……このタイトルとジャケットが、最高に空しく感じられますね。
グリーンカードを巡る様々な人々の明暗を描いた作品なワケだけれども、しかし構成がそこまで成功しているようには思えないかなあ。そりゃまあ様々な視点は描けるだろうけれども、それをダララッっと切り分けて並べたところにそれだけ妙味が生まれるかというと結構疑問。それぞれの視点にキャッチーな問題とその顛末をきちんと置くことで、最低限の効果は発していると思うけれど。
ただまあ、散見される危機の中で、移民同士の密かな連帯が描かれるのは大変良いよなあ。法律的な正義を超えて、人々が助け合うところにこそ、アメリカ合衆国の強さがあるのだ、という描き方。一方で、法が権威を振るう対テロ対策においては、物語は圧倒的な悲劇的結末を迎える、と。そういう意味では、やっぱり見るのにこれ以上ないタイミングではあったんだろうなあ。