読み終えて一番驚いたのは『馬車が買いたい!』 の作者だったことだよ! 確かに思い直してみれば馬の比喩にだいぶこだわってたなーって気はするけれども、それにしたって、こんなジャンルの本を書いてるとは思わないじゃん! いやほんと想像の斜め上過ぎたわ。
SMについてそこまで深い造詣があるわけではないので色々面白い話が多かった。まあ、こういうジャンルはなかなか客観的な説明が難しいところもあるだろうから、個人的な捉え方になっちゃって、納得できないようなところも出てくるよね。所々「ここはずいぶんこじつけっぽいなー」なんて風に思うところもあるけれども、それも含めてなかなか楽しく読めました。
何より一番面白かったのは、SとMの非対称性の話だよなあ。アレってSMの世界では常識的な説なのかしら。キリスト教を例にとった、Mがまず最初にあった……という説明は大変鮮やかで、めちゃくちゃ納得感がありました。キリスト教に限らず、宗教の原始的な役割の話だもんなあ。そしてそれがヨーロッパの文化では鞭の文化になっていったあたりまではもうめちゃくちゃ面白かった。SMなんて当たり前にある概念で、そのルーツとか東洋西洋の差異とか全然考えたことなかったもんなあ……