こういうドキュメンタリーのフォーマット、今となっては当たり前に見るけれども、そりゃまあ始祖みたいな人がいたわけだよな。最後の解説でそういうことが書いてあるけれども、そこを読むまでの本編で全然古びたところを感じなかったのは、それだけこの文章が完成されていたってことだろう。自分が生まれる前のことなんかもガンガン書かれているっていうのに、それが全く時代を感じさせないってのは本当に凄いことだよな。普通にこの筆致で大谷翔平の取材とかを読みたいとか思ってしまったもん。
レジー・ジャクソンのドキュメンタリーでも思ったけれども、もうちょっと日本プロ野球のストーリーが語られるべきじゃないかなあ。オレがワリと熱心に野球を見てたのはだいぶ前の話だけれども、強く印象に残ってる野球のストーリーって長嶋茂雄の天覧試合のヤツと、津田恒実と、あと野茂英雄くらいの印象。でもそれって、野球が日本にどんなアイデンティティをもたらしたのか、みたいな意味づけまでなかなかいけてない感じがするんだよなー。ジャッキー・ロビンソンとかそういうところをかなり意図的にやってるわけじゃないですか。こういう本に書かれているようなストーリーをもっと摂取していれば、今ももう少し面白く日本の野球と向き合えていたのかな、と思いました。