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家族を想うとき

 

  • クリス・ヒッチェン

これを見ると、「ラストマイル」みたいなまとめ方されるとやっぱ良くないよなーと思ってしまう。ドラマティックな問題提起って、大事な部分をスポイルしてしまうところがあるよなあ。この映画で端末の重要性を説く管理者位のリアリティの方が、響く問題ってのは確かにある。いやまあイギリスだから、ケン・ローチだからこういう映画になるんだろうなあとは思うけれども。

しかしまあ、男らしさの象徴としては「トラックドライバー」みたいな見せ方だったら格好がついたものが、今や小口の配送業者というのが、めちゃくちゃ良く効いているよなあ。長距離をひとり、大量の荷物を載せて運ぶような働き方ではなくて、電話でコミュニケーションしながら「Sorry We Missed You」って紙を配る仕事だもんなあ。より大きな搾取の仕組みに取り込まれているその姿は、社会システムの限界を示している感じ。

一方で妻がケア労働しているのもまた象徴的だよなー。車が必要なのにバスで移動させられるというのも、男女格差の本に書いてあった都市計画の問題性なんかを想起させて、大変よく考えられているような感じ。

あと息子がグラフィティをやってるのもまたいかにもって感じだよなー。『わたしは、ダニエル・ブレイク』を連想せざるを得ないけれども、この子どもの異議申し立てを正しく評価できるかどうかって、社会の成熟を示すような感じはしてしまうなあ。




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