えーこれが劇場で公開されないの? マジで? いやあ……もちろん派手さはないけどさあ、こんなにわかりやすく面白い法廷劇ってなかなかないじゃん。映像だってちゃんと映画してるしさあ。いやー、ガッカリだわ。といいつつ、イーストウッドの映画を毎回劇場に見に行ってなかったのも事実だしなあ。
でもやっぱり、今回の映画はマジで傑作だと思います。主人公に当たるキャラクターがふたりいて、その両方にきちんと人間としての苦悩が刻まれてるのがめちゃくちゃ良いよなあ。その構成も、男主人公に感情移入させて、女の側を悪人として描くかと思いきや、最終的にそれだけじゃない描き方になっているのも良い。そしてその2人の会話が映画の白眉になっている構成も、とても良い。いやあ、本当にいい脚本だよなあ。
あとイーストウッドは終始アメリカという国と正義についてのあり方を描いてきた監督だと思うんだけれども、こりゃあ集大成って感じのする内容だよなあ。特に陪審員制という、アメリカの法制度を象徴する題材をとって、正義のあり方を問い直すなんてねえ……っていうかこの年の監督が、ここまでクリティカルに今のアメリカ社会に響く内容の作品を撮るとか、脱帽するしかないよなあ。