人間カメラの前でこんなに裸になれるのか。すごいなあ……
なんか、話としては「ふーむなるほどそうか」で終わってしまう内容な気もするんだよなあ。女性の衣服を着るために遠くに家を買ってその中で生活して、でも上手く行かなかったとか、文字面だけではそれだけで終わらせてしまいがちというか。でもそれを、本人が、自分の言葉で、しかも荒廃してしまったその家の中で語ることで、見ている方に圧倒的に訴えかけてくる感情があるというか、引き込まれてしまうというか……
ステーキ食ってるときに周囲の空気が少しずつ変わってまずい方向に行って、それで彼女にマズい行動をしてしまったと謝罪する、翌日の車内の話し合いとかもさあ……もちろんSNSでの反応が編集で直接的に挿入されていたから、というのもあるけれども、ニュアンスとしてはもうめちゃくちゃ表現が難しいシーンで、でもそれが画面越しにちゃんと伝わってくるのは、なんかすごいよなー。ドキュメンタリーだし、ロードムービーであることの利点が、めちゃくちゃ生きているよなあ、と思う。
長年の友人が、人生の変わり目に、お互いにお互いを気遣い合って、それぞれの世界と苦しみを垣間見て、旅をする……単純な企画だと思ったんだけれども、でもだからこそ力強いメッセージになってんだなあ。面白かった。