あーなんかのスピンオフ? 世界観の繋がりがある? 作品なのね。なんかちょい役でやけに見た顔が出てるから不思議だったんだけれども、なるほどねー。
色んな落ち度はさておいて、基本的には評価するべき作品だとは思う。労働者の境遇とその改善に向けた歩みを、エンターテインメントの枠組みの中で描くのは、とても大事なことだと思います。
その中で面白いなあと思うのは、主体者の視点が「アメリカからやってきたホワイトカラー」になるところ。もちろん派遣の立場でストーリーを上手く回すことが難しい、というのはなくはないのだろうけれども、こういう話を取り上げるなら、例えば叩き上げとかそういう「現場の窮状を身に染みて知っている」キャラクターに視点を置いても良いのかなあと思う。今回は、もちろん配達員をメインに現場も暑く描いてはいるけれども、どちらかというと労働者の待遇改善はオマケで、むしろホワイトカラーの業務のプレッシャーみたいなところを軸にストーリーが展開していて、あーあくまでそこに視点を置くんだなーというのは強く思った。
いやまあしかし、やっぱあの主人公に感情移入するのはちょっと難しくねえかなあ。一度メンタルをやってる、という良いわけがあるにせよ、独断で人間の命が奪われてもおかしくない決断をしちゃったわけでしょ? しかもストーリーの転機が、自分が命を危険にさらされたから……というのは、まあ感情的にはわからんではないんだけれども、物語としてはちょっとキツすぎる気がする。そこら辺、満島ひかりがかなり上手くやっている感じもするけれども、それでもやっぱりしんどいはしんどいよなあと思いました。