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経済モデルを解くための機械学習

というNBER論文が上がっているungated版)。原題は「Deep Learning for Solving Economic Models」で、著者はJesús Fernández-Villaverde(ペンシルベニア大)。
以下はその要旨。

The ongoing revolution in artificial intelligence, especially deep learning, is transforming research across many fields, including economics. Its impact is particularly strong in solving equilibrium economic models. These models often lack closed-form solutions, so economists have relied on numerical methods such as value function iteration, perturbation, and projection techniques. While powerful, these approaches face the curse of dimensionality, making global solutions computationally infeasible as the number of state variables increases. Recent advances in deep learning offer a new paradigm: flexible tools that efficiently approximate complex functions, manage high-dimensional problems, and expand the reach of quantitative economics. After introducing the basic concepts of deep learning, I illustrate the approach with the neoclassical growth model and discuss related ideas, including the double descent phenomenon and implicit regularization.
(拙訳)
人口知能、とりわけ機械学習において現在進行している革命は、経済学を含む多くの分野で研究を変革している。特に均衡経済モデルを解くことについてその影響は大きい。そうしたモデルは閉形式の解を持たないことが多いため、経済学者は価値関数の反復法、摂動法、投影法といった数値解法に依拠してきた。それらの手法は強力であるものの、次元の呪いによって状態変数の数が増えると全域解の計算ができなくなる。機械学習における近年の進歩は新たな枠組みを提供している。複雑な関数を効率的に近似する柔軟なツールであり、高次元問題に対処し、定量的な経済学の範囲を拡大しているのである。機械学習の基本概念を紹介した後に私は、新古典派成長モデルでその手法を説明し、二重降下現象や暗黙的な正則化など関連する考えを論じる。

結論部では、未解決の問題として以下を挙げている。

  1. 動学ゲーム理論や繰り返しゲーム理論で出現する均衡に相当するものを近似するのに機械学習はどのように使えるか?*1
  2. 複数均衡を持つモデルの全ての均衡について解くために機械学習はどのように使えるか?
  3. 「他者の予測を予測する」問題に取り組むために機械学習はどのように使えるか?*2
  4. 厚い裾野と稀な災害のある均衡モデルに機械学習はどのように適用できるか?*3
  5. 最近人気だが計算は依然として非常に難しい動学的確率的空間モデルを解くのに機械学習はどのように適用できるか?*4
  6. 高次元タイプのメカニズムデザイン問題に対処するのに機械学習はどのように役立つか?
  7. 近似の正確さについてのより良い理論的な限界を導出できるか?

また、機械学習が望まれるほど活用されていない分野として産業組織論と国際貿易論を挙げており、そのために利用できる様々なアーキテクチャをもっと詳細に追究してその強みと弱みを理解する必要がある、としている。

*1:ここで論文はAbreu et al., 1990を参照している。

*2:ここで論文はTownsend, 1983を参照している。

*3:著者は以前にレア・ディザスターのモデルの解法 - himaginary’s diaryで紹介した論文を共著している。

*4:ここで論文はRedding, 2024を参照している。




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