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青空

ごくたまに慣れない人に会った時など、話の流れで「キミ、学生時代ナニしてたの?」というような話を聞いたり聞かれたりする事があったりなかったりするのだが、ぼくは中学2年生くらいから「毎日しょーもねーなぁ」という感じで学校をさぼりがちになり、そのかわり熱心に競馬場やオッサン酒場に通い出したので、例えば当時活躍していた馬、ミホノブルボンやサンエイサンキュー、ライスシャワーの馬体や後ろ足の筋肉の特徴、あるいは競馬場周辺で行われていたイカサマ博打の幼稚なトリックとそれに騙される気の毒なオッサンたちの人生模様などについては非常に熱く語れるのだが、学校そのものについての思い出は、まったくといっていいほどにない。たまーに熱心にクラブ活動をしていた人などに学生時代の話を聞くと目を輝かせて「あの頃は・・・」みたいな話をしてくれるんだけど、そんな時はあまりにも彼や彼女にとっての十代の風景と、自分にとっての十代の風景というものにギャップがあるような気がし、なんだか目まいがしてしまう。朝家を出て、そのまま電車に乗り、便所で着替えをすませ、ロッカーに荷物を預け、なじみの喫茶店に行き、モーニングを食べながらワイドショーを見、それが終われば前日のうちに駅のゴミ箱で拾い集めておいたスポーツ新聞を広げ、エロ小説をスクラップし、週末の競馬予想をする。作業を一通りすませたら店を出、公園に行きハトにエサをやる。そしてポケットからカップ酒を取り出し飲みはじめる。そのうちウトウトしてくるので芝生に寝っ転がり、ただただ青空を眺めていた。目を閉じて、自分はいま海辺の町に来てひと休みしているのだと夢想する。波の音、沖からの風をあび、ふたたび目を開けると、また元通りの、心地よい青空があり、ハトがポッポと鳴いている。ぼくは青空のように一人だった。




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