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キャラクターイラストを描いていたら、メイクも上手くなっちゃうかも!? な話

絵を描きはじめて、1年と11カ月が経った。

 

大人になって、ゼロからお絵描きをはじめた経緯はこちら。

hei-bon.hatenablog.com

 

ここ半年はおもにジェスドロ(限られた時間で、人体の動きの印象を写し取る練習法)で人間を描いている。

今の最大のモチベーションは、リアルな人間の体形や動きについて、自分が魅力的だと感じたものを描きたい! だ。

 

が、たまにはモデルがあるものではなく、自分の想像の中だけにある「任意の絵」を描いてみたくなることもある。

ジェスドロをそれなりにつづけているのだから、「こんなアクションしているキャラがいたらかっこいいな~」みたいな思いつきだって、描けるんじゃないか? という腕試し気分もある。

 

というわけで、最近は任意の絵、つまりキャラクターのイラストも描こうと試行錯誤をしている。

 

わたしは鉛筆描きのほうが慣れているので、アナログで下絵を描く。正しいか正しくないか、上手いか下手かは別にして、シンプルな人物の立ち絵は、さすがにササッと描くことができる(むろん、自分に都合のよいポーズを選べば)。

 

鉛筆で描いた下絵。ひとつ断っておくと、わたしはキャラクターイラストをほとんど描いたことがない。基礎となる技術がないので、ジェスドロをやってもとくにキャラクターイラストが上手くなったりしないのであった。もともとキャラクターイラストを描いている人がジェスドロを同じぐらい続けたら、きっといい感じになると思います!

 

それをスキャンし、ペン入れ、着彩。

わたしはデジタルではクリップスタジオ、略してクリスタを使っている。手元にある「クリップスタジオ公式ガイドブック」は、キャラクターイラストの描き方をひととおり解説しながら機能についてふれているので、これを参考に肌の色を塗り、影をつけ、瞳を描いて、髪に影をつけ、ハイライトを入れ……とやっていく。

 

肌はそれ用のカラーセットをダウンロードして、影はちょっと明るめの色で……。このあたりもガイドブックにRGBの数値まで載っているのでそのとおりに。

問題は、影の入れ方だ。

・リアルな人体で同じポーズをしたときに、どこにどれぐらい影が入るか。

・同じようなポーズのイラストでは、どこにどれぐらい影を入れているか。

この2つがわからない。

 

こういうとき、「何も見ちゃいないんだな~」と改めて思う。

 

と、同時にある問答を思い出す。

わたしには絵の上手い親族がいて、デフォルメ強めの絵柄で、漫画を描いている。ある日、その親族が、こんもりとしたちいさな島の上でキャラクターが遊んでいる……といったカラーイラストを描いていた。島は全面に草が生えた、いわば「芝生島」のような形をしていて、「リアルではないが、イラスト的にわかりやすい島」となっている。

すでに絵を描きはじめていたわたしには、この「わかりやすい、島っぽい島」を描くのが難しいことがわかった。島の表面がこんもりと感じるのは緑の濃淡が絶妙につけられているから。それが「海に浮かぶボール」でもなんでもなく、「島」に見えるのは、キャラクターがのっている物体の断面に層が描かれ、土や岩でできていることを表しているからだ。

 

当時、陰影の表現がぜんぜんわからない! と思っていたわたしは、とくに「こんもりと草が生えていることが感じられる緑の陰影」が気になった。

「これ、すごーく草っぽく見えるけど、なんでこんな陰影が描けるの? 何か参考にしているの?」

聞かれた相手はポカンとした顔をした。

「なんでって……うーん。わからない? 芝生に日光が当たったら、だいたいこんな感じ、とか。公園とかで見てるでしょ? 思い出さない?」

思い出さねえよ、見てねえよ! と思いつつ、わたしは悟った。この人は、「見る」力にも、それを記憶する力にも優れているのだ。

そしておそらく、絵を描くことで、「こういった観察は有用だ」「ストックしておこう」と無意識に思っているはずだ。絵を描くことで、反復的に「見る」力も強化されているのではないか。

 

きっとイラストや絵を描く人は、みんな、こうして「見る」を強化しているのではないか。「見る」対象は現実だけとは限らない。キラッキラなキャラクターイラストを見たとき、それにどう光が当たり、影をつけ、なぜキラッキラに見えるのか、といった細部を、きっとわたしよりよく見ている。たぶん、ある程度は意識することなしに。

 

回想終わり。

ともかく、わたしにもこうして、自分の手を動かし、「影ってどうだっけ」と悩む日が来たのだ。ということは、わたしもこれからはいままでよりはよく「見る」ようになるだろう。っていうか見てね、見ます……。

 

そんなことを思いながら見よう見まねで影を入れて、次は瞳だ。

ベースの色を塗り、白目に影を入れ、黒目にまぶたから落ちる影を入れ、瞳孔や虹彩を描き、反射する光を表現し、白でハイライトを入れて……この小さな瞳になんと手間がかかることか!

しかし、絵を描くなかで驚いたことのひとつは、このちいさな瞳がいかに人の目をひくかだ。人間のスケッチでも動物でも、瞳がはっきりと描かれたもの、とくに目線が鑑賞者と合うものはSNSでも反応が違う。キャラクターイラストであれば、瞳はアイキャッチとして外せないものだろう。

 

そうしてマニュアル通りにがんばって描いていくと、なんと! とても自分が描いたと思えないうるおいのある光のある目が完成した。

全身絵なので、瞳が占める面積はちいさなものだが、それでもやはり、塗りつぶしただけの瞳よりずっと印象が強い。

 

がんばって描いた瞳。虹彩、はじめて描きました

次はええと何々、かわいい印象にしたいときはほっぺたに血色を入れて……。入れる場所は、頬のいちばん高い場所でいいのかな? そう考えると、これはメイクに似ている。というかそのものだ。

アイラインを強調するように線を引き、チークを入れて、肌全体を自然な陰影にまかせずハイライトで肌の明るいところを作ってあげることでより生き生きと見せ(というのはまだ実践できないが)、うるつやリップを塗るように光を与える。

そういえば、絵が上手い人たちが、「メイクとお絵描きは似ている」と発言していたっけ。

先ほどの茶色の瞳のキャラクターとはまた別の、瞳をがんばって描き、ほっぺたに血色もプラスしたイラスト。うるつやリップはまた今度挑戦するということで……

 

などと感じた次の日、わたしは美容院へ足を運んだ。何の気なしに雑誌を目にしていたところ、「これはキャラクターイラストだ!!!」とページをめくる手が止まる箇所があった。

メイクページだ。

それは「春リップ」の特集で、どのモデルさんの顔写真でも、唇にライトが当てられてつやめいていた。焦点は唇にあるものの、肌や瞳にも光が当てられ、美しい肌、いきいきとした表情を演出している。その考え方は、わたしがうんうんと悩みながら手を動かしたキャラクターイラストのメイキングそのもの……というのも、絵は現実を反映にしているので当たり前なのだが……ともかく、ここまでリアルとキャラクターイラストが接続するとは思ってみなかったのだった。

 

しかも、リアルのほうがキャラクターイラストに比べ、ある意味で情報量が少ないし、光源を意識することを学ぶにもよさそうだ。これは初心者が見るととっても参考になるやもしれない……。

 

と、同時に。わたしは思う。これは、わたし自身がメイクをもっと真剣にやるべきなのでは?

 

わたしはキャラクターの顔を描くのがとても苦手で、それは狭い面積に微妙な凹凸があり、立体的にとらえにくいからだ。

そしてキャラクターの顔に色を塗りながら気づいたのは、「どこにどう光が当たると自然か、魅力的か」といったことも考えられない。

 

そこで考え至るのが、己のメイクのいい加減さだ。

 

若いころから、ことにハイライトはどこに入れていいかがよくわからなかったし、アイメイクもあまり真剣にやったことがない。アイシャドウの使い方指南などを見ていると、薄い色をまず広く塗って~濃い色をこうやって入れて~目のキワキワにさらに濃い色を……え~そんな難しいことできないよ~! で終わってしまう。

そういう人間は、メイク中、顔をさわるのもいい加減だ。「最低限、社会的な通行許可証として、『メイクしている』ってわかればいいから! 早くなれなれ~とにかくメイクしている状態になれ~」としか思わず、適当に手を動かしている。

 

いままで絵を描きつづけてきて、わたしは知っている。何かに真剣にふれた経験は、それを描くときに大いに参考になる。たとえば、猫ちゃんをたくさん「ぎゃわいい」と真剣になでたことがあれば、猫の絵を描くときにとても有利だ。頭の球形の丸み、その丸みのどのへんに耳がどうやってついているかなど、自分の体験を参照しながら描くことができる。

 

それは「顔」も同じなのではないか。もしもメイクをするたびに一生懸命、手でペタペタやって触感で己の顔を感じ、どうやったらよりよく見えるのか、どう光を当てたいのかを考えれば、絵を描くときも、「そうか~、頬骨がこうやって出ているもんね」などと実感をもち、「いっちょこのへんに光を当てたるか!」と明るめの色を塗ったりできるのではないだろうか。

 

折しも、年齢を重ねて肌の状態が変わり、いい加減なメイクでは「社会的な通行許可証」にすらならないのでは? と悩んでいたところだった。

 

できれば苦手なことは投げ捨てたい。もうふつう以下の中高年女性でいいじゃないと言いたい気持ちもある。一方、もちろん、できればきれいでいたい気持ちもある。でも……それはあまりにもめんどうで……。

 

しかし、「絵の練習と両輪」と考えれば、メイクもすこしは練習できそうな気がする。いきなりすごいメイクができなくてもいいのだ。絵については、「いきなりうまくなろう」とは思わず、昨日より今日、いいものが描けたらうれしいと思っているからつづいている。メイクも同じく、昨日より今日、うまくできたらいい、別に人からきれいに見られるほどじゃなくてもいい、ぐらいのノリならできそうな気がする。

 

メイクに対するモチベーション、そして、苦手なことに向かう姿勢。

この年齢になって出会った絵という趣味は、わたしにたくさんのことをもたらしてくれている……と、きれいにまとめたいところだが……。

現実のメイクには、肌というコンディションが変わりまくるキャンバスがあるわけでして……。まずはここを整えることからかな……。

絵と同じく、美容や身づくろいも果てがないな~と天を仰ぎ見る今日この頃であった。

 

完成したイラスト。うちの犬がHurttaという犬用コートを着ているところ、その雰囲気、印象をキャラクターにしたもの(犬の擬人化ではなく)

 

完成したイラストその2。バレンタインに、モーニングスターをかついだ女の子からチョコレートを差し出されたらどうする~!? というコンセプトのイラスト

 




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