埼玉に雪が積もった日、俺は東所沢のサクラタウンにいた。
訪れるのは2年以上ぶり、2回目。
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前回宿泊したEJアニメホテルはいつの間にか閉館してしまっていたのをネットを巡回していて偶然知った。代わって去年7月にIN THE LIBRARY hotel and books TOKOROZAWAがリブランドオープンしたとのこと。
本が読めるホテル。似たコンセプトのホテルは他にも各地にあるみたい。興味をそそられたので行ってみた。当初は車で行く予定だったが俺の車はノーマルタイヤ。危険を考慮し電車にした。

東所沢駅。ここから少し歩く。

途中通り抜けた公園内にはまだだいぶ雪が残っていた。大勢のコスプレイヤーとカメラマンがいたので驚いた。

サクラタウンに着くとそれ以上の、何十人、もしかしたら100人以上のコスプレイヤーがいた。何かそういうイベントの日だったらしい。音楽が流れていて大勢で踊ったりもしていた。

雪景色の大魔神。

ダ・ヴィンチストア。3月末で閉店とのこと。ホールも閉館らしいし、サクラタウン大丈夫か? と不安になる。駅からのアクセスが悪いし周辺にほかに観光する場所もないしでなかなか厳しそう。

チェックイン。部屋の種類はジュニアスイートにした。

ソファが素敵。

二人でも持て余すほど広い。

クローゼット、脱衣所、洗面台、トイレ、風呂。この写真だとわかりづらいがここだけでチェーンのビジホのシングルルームくらいの広さがある。

なぜかレコードプレイヤー。

テラス。ちなみにホテルは6階。
だらだらしていたら夕飯の時間に。サクラタウンの夜は早い。角川食堂は17時まで。ラーメン屋とタリーズはもう少し遅くまで営業している。飯を食いに外に出た。

寒い。昼間にはいたたくさんのコスプレイヤーとカメラマンは姿を消していて狐につままれたような気分に。

ここで一日過ごすようにデザインされていないのは前回来たときにも感じた。

夕飯、前回と同じ北京飯店で。かきやきそば、焼餃子、小籠包を注文。

ホテルに戻ってきた。俺たちとスタッフのほかには人がいなかったので写真撮影(一応断ったら快く承諾していただいた)。ロビーには複数の本棚がある。

フリードリンクもある。本棚の本は一度に2冊まで借りて部屋に持ち込める。

上の写真の反対側。左奥がエレベーター、写真で見切れている右側がフロント。
本棚を物色すると小川哲『地図と拳』を発見。気になってたやつ。しかし一晩で読み切れるような分量じゃないので借りても中途半端だ。考えてみるとブックホテルって使い方が難しい。1泊じゃ長編小説や人文書は読み切れるか怪しい。それにたくさん本があるのに1冊しか読まないのももったいない気がする(貧乏性)。拾い読みできるような本、雑誌や写真集が読むのに適しているんだろうか。全部を読むのでなければエッセイや短編集でもいいか。あとは漫画。…といいつつ結局俺も同行者も1冊も借りなかったのだが。部屋では衆院選の特番を見ながらKindle Paperwhiteで宇野常寛『庭の話』を読んで過ごした。面白くて夜更かしした。

翌朝。朝食は部屋まで運んでくれる。サンドイッチ、サラダ、スープ、ドリンク。サンドイッチは3種類から選べる。BLTにした。スープとドリンクは保温のためステンレスのタンブラーに入っている。サンドイッチ旨し。量もあって満足。テラス席で食べたかったが寒すぎるので諦めた。

エディットタウンの本棚でも見ていくか、とミュージアムへ。

俺はいい読者じゃなかったけど松岡正剛みたいな人がいたほうが世の中楽しいよな。いなくなって寂しいぜ。

2024年からミュージアムの館長は池上さんらしいが…なんか実学的な感じで違う気がする。だからといってだったらほかに誰がいいのかも思い浮かばないが。

松丸本舗に行っておけばよかった。いよいよ本が読まれなくなった現代、あんな非常識な本屋は二度と現れないだろう。敦賀のちえなみきはどんななのか、興味あるが遠すぎる。

杉本一文原画展。今年の秋、新しい八つ墓村が公開されるそう。

この棚…というか「神秘主義と魔法」のコーナーにある本だけで現代日本の大半の家庭の一生分の本代を超えてるんじゃないか。16歳以上の日本人の6割以上が1ヶ月に1冊も本を読まない、と稲田豊史『本を読めなくなった人たち』にある。
この本を読むと、今後紙の本を読むのは音楽を配信ではなくレコードで聴くのと同じような限られた好事家の趣味になっていくのだろうなあという気持ちになる。

本棚劇場。プロジェクションマッピングが立体的で面白い。

荒俣さんの蔵書の一部はここに来てたりしないんだろうか。

アーサー・マッケン、俺も好き。
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順序は前後するがマイコン展をやっていた。

かつては俺の生活。今では歴史。

今じゃこいつらと比較にならないほど高性能なのがポケットに入るサイズで人々に行き渡っている。日常に浸透している。

1時間ちょっと滞在して出た。それにしてもこの威容よ。二度目なので落ち着いていたが初見時は興奮した。
サクラタウン、平日だと昼時でも人の姿はまばら。寂しいが空いているので落ち着いて見られるメリットもある。しかし商業施設としては集客に課題がありそうでちょっと今後が心配になる。どういう層をメインの客層として見込んでいるのか。昨日みたいなコスプレイベントがあるとそっち系の人は大勢集まるのだろうが、俺のようなアニメに対して感度の鈍い人間はアウェー感を感じてしまい居心地が悪い。
ブックホテルやエディットタウンに関しては、大半の人が本どころか長文テキストさえ読まない今*1、そこに価値を見出すのは一部の好事家のみだろう。1泊しても1冊読了するのがせいぜい、あるいは借りることも買うこともできない本棚の本を拾い読みする。そういうのを楽しめる感性や余裕を持てるのは特権的な少数なのだ。俺自身、前回来たときほど本棚を見ていて気分が上がらなかった。すごい量の本があるけれど読まないまま死んでも別にいいやって本が大半だな、と思ったりした。こんなこと前回来たときは微塵も思わなかったんだけどね。AIの進歩で読書に頼らずとも知識の取得が容易になったと日々感じているからか。『本を読めなくなった人たち』を読んで本の未来に希望が持てなくなったからか。急に冬の寒さがきて気分が落ち込んだせいか。なんか不調だった。
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昼、駅近くのガストで先日食べて旨かったもつ鍋をまた食べた。今度は味噌にした。あごだし醤油のほうが好みだった。
混む前に電車に乗って帰宅。約5000歩。
*1:『本を読めなくなった人たち』によると学力が高くても長文テキストを読めない学生がいる