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『源氏手帖』

 

 明治二十八年の早春、東京日本橋の鉄や繊維類の大問屋の多い町の横町の、しょうしゃなかまえの弁護士の家へ五十二と三十八の父母の末っ子に生まれました。(p6)そう自己紹介するのは画家長谷川春子
七人きょうだいの末っ子で、一番上は作家の長谷川時雨だ。
二十五歳の時にその長姉の勧めで画家として身を立てることを決意し、パリに留学もしたモダンガール。
新聞や雑誌の特派員として、満州、中国は蒙古や仏印などへよくでかけたという。
国画会の会員で洋画を描き、さし画や短い文章は好きでこれまでもよくえがき書き、子供のときから犬が大好きで、犬は飼いたいなあと犬無きときは思いますが、亭主がほしいなあと思ったことは一度も生涯にありません。という画家の戦中戦後のイラストやエッセイを収録した作品集。

共和国の本としては初期の奔放なイラストやエッセイを収録した『踊る女と八重桃の花』につづく作品集、第2弾になるという。


第1部「戦線の女性たち」には、戦時下の満洲、中国、ベトナムなどアジア各地で生きる女性たちの姿を描いた文と絵が、第2部「戦時梅雨窓辺」には、映画評や不思議テイストの物語など、“銃後で執筆された散文”が集められている。
第3部「美術史にも面白いことあり」には戦後に書かれたエッセイが、第4部「源氏手帖」には、グラフ誌に連載されたまま埋もれていた「源氏手帖」(計18回)がオールカラーで収録。
巻末には収録されている出版社共和国の下平尾さんの“解説にかわる”読み応えのある文章も。

戦前戦中に書かれた文章には、差別や偏見、翼賛的なものいいが散見されるが、添えられた絵から各地の風俗や人々の暮らしぶりが垣間見られて興味深い。

私のお目当ては「源氏手帖」。
なんとも味のあるタッチで描かれたあの場面この場面が楽しい。
とりわけお気に入りはp302に掲載されている「真木柱」の髭黒大将。
これまで目にした源氏絵の中で最も私の抱いていたイメージにぴったりくる。
思わず「これだよ!これ!」とニヤニヤしながら呟いてしまう。

それだけでなく挿絵というものは、作者とエカキがホンとにイキがあわないと、いいものはできない。とする「わたしの挿絵創作」や、姉のあれこれを歯に衣着せずに語ってしまう「天下の美人を姉に持てば--長谷川時雨を語る」など、読んだはしから思わず話題にしたくなる面白い散文がいくつもあった。




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