「悪口を言われた」
「陰で何か言われているらしい」
「批判や嫌がらせがつらい」
こうした経験は、できれば避けたいものです。
しかし残念ながら、完全になくすことはできません。
手を洗っても菌がゼロにならないのと同じです。
生活レベルで問題ない状態にはできても、完全に消し去ることはできない。
また、反撃の方法を身につけたとしても、悪口そのものが消えるわけではありません。
大切なのは、過敏になりすぎないことです。
手を洗いすぎれば、手がボロボロになるだけなのですから。
- 1. まず知っておきたい前提
- 2. 基本対応はシンプルでいい
- 3. 悪口を言う人の心理
- 4. 普段から最低限のコミュニケーションはとっておく
- 5. あえて「感謝」や「称賛」で返す
- 6. 批判はすべて無視すべきか?
- 7. 反撃は最後の選択
- 8. 自分を守るための具体策
- まとめ
1. まず知っておきたい前提
・1対2対7の法則
あなたの周りに10人いるとしたら、
・1人は、どんなことがあってもあなたを批判する人
・2人は、お互いに心から理解し合える人
・7人は、どちらでもない人
というユダヤの教えがあります。
誰か1人に悪口を言われたとしても、残り9人が同じ意見とは限りません。
「全員に嫌われた」という感覚は、脳が拡大解釈しているだけのことも多いのです。
お互いに分かり合えない人もいれば、お互いにすべてを受け入れられ、親友になれる人もいます。
また、どちらでもない人も、「これから関係が進展する人」「中立でいてくれる人」「状況をきちんと見て判断してくれる人」など様々あり、人それぞれであることも大切な視点です。
2. 基本対応はシンプルでいい
悪口・陰口・嫌がらせへの基本対応は、実はとてもシンプルです。
・気にしない
・距離を置く
・無視する
特に「無視」は最も無難な方法です。
多少ネガティブな言葉にも受け取れるかもしれません。
しかし他にも、スルーする、受け流す、聞こえないふり、反応しない、など様々な言い方ができます。
もし、わざと自分や周囲に聞こえるように言われたなら、聞こえないフリを「してあげる」。
少なくとも気まずい雰囲気にはなりません。
自分がならないだけでなく、仮に相手がうっかり口にしてしまった場合も、なりません。
さらに、相手がこちらを故意に貶めて気分を害させるために悪口を言ってきたとしても、なりません。
攻撃は、反応があって初めて成立するからです。
こちらが反応しなければ、相手は目的を達成できません。
何の反応もなければ、虚しくなったり、腹を立てたり、恥をかいたりするのは相手の方なのです。
3. 悪口を言う人の心理
①投影
人は無意識に「自分と相手は同じ思考をしている」と感じる傾向があります。
そのため、相手が強く攻撃してくる言葉は、実は「自分が言われたら一番傷つく言葉」であることが多いのです。
つまり、その悪口は相手の内面の投影である可能性があります。
もし悪口をそのまま言い返したとしたら、深く傷つくのはあなたではなく、実は相手の方なのかもしれません。
②自信のなさと価値確認欲求
悪口を言う人の多くは、「誰かを攻撃することで自分の価値を確認したい」という状態にあります。
・自分が今うまくいっていない
・自分のすべきことを見出していない
・自分の力で一から思考したり行動することができない
・他の人と群れないと何もできない
だから、自信もない。
誰かを下げることでしか、自分を守れない。
それは裏を返せば、とても不安定な状態なのです。
③ 依存性
悪口は一種の依存行動とも言われます。
攻撃によってドーパミンが出るため、エスカレートしやすいからです。
あなたが悪口に反応したり傷ついたりすると、相手は「思い通りになった」ので、気分がいいのです。
しかし、あなた自身は、悪口を言わないようにしましょう。
人の脳では、大脳皮質は主語を理解し、扁桃体などの古い部分(原始脳)は主語を理解しないと言われています。
つまり、相手からの他人に向けた攻撃は、その相手自身にもストレスとして返ってきているのです。
悪口は、実は自分をも傷つける危険な行為なのです。
4. 普段から最低限のコミュニケーションはとっておく
悪口にはできる限りの対策を打つ必要がありますし、決して毒されてはなりません。
しかし、なかなか現実ではそうはいかないこともあります。
ですから、普段から、あいさつを交わす程度の関係は築いておきましょう。
職場であれば、普段から最低限のコミュニケーションと、仕事はできるようになっておくことです。
「あの人、あんまり話さないから…。」「あの人、ミスばっかり…。」とちょっかいを出されてしまうような関係では、相手に言い分を与えてしまうことにもなりますから。
人並みに仕事ができる、人間関係が作れる、精神的に安定している、相手との距離感が保てているなど、実はちょっとしたことも大切なのです。
そういう関係を自分から作れる人は、わざわざ干渉されたり、足を引っ張られたりすることが、少なくなります。
もしできていないと、暇な時間が発生し、暇な人を呼び寄せてしまいます。
例えば、あなたが他で悪口を言われていることをわざわざ報告してくる人です。
悪口を言う人はもちろんですが、こういう人も、
・あなたがどんな気持ちになるかということに考えが及ばない
・あなたの気分を害したい
・あなたと誰かを揉めさせたい
の、どれかである可能性が高いです。
そもそも、あまりよろしくない会話の内容を、平気で他に漏らしている時点で、人として疑問を抱かざるを得ません。
ですから、せめて心の中だけは、「暇だなぁこの人!」と自分の強気を保つ練習に切り替えてみるのもよいです。
しかし正直なところ、あまり関わらない方がいいでしょう。
5. あえて「感謝」や「称賛」で返す
角を立てずに処理したい場合、
「欠点を教えてくれてありがとうございます」
「そんなことを言ってくれる人はなかなかいないので、アドバイスありがとうございます。
と感謝で返す方法、いわゆる「大人の対応」もあります。
「人は感謝されると、相手に好意を抱きやすくなる」という心理をうまく使うのです。
形式的でよいので一旦受け止めてサッと気持ちを切り替えれば、相手を立てたかたちにして、その場を穏便に収める効果があります。
しかも、運が良ければ、自分のことを客観視でき、さらに改善させる機会にもなるのです。
さらに、相手の強みを褒めるという方法もあります。
先程の、「価値を再認識したいという欲求」に合わせてあげるのです。
容姿、能力、服装など、立場以外の部分で構いません。
自信がない部分ほど、褒め言葉は染み込みます。
相手も「そんなに褒められたら何だか悪いな…。」と無意識に感じ、次第に態度が変わってくるものです。
悪口に対して悪口で返すと、角が立つし、揚げ足も取られやすいのです。
うっかり怒ったりすれば、例えば職場なら、思いもしない影響が発生しかねません。
さらに、お節介な人が出てきて「ケンカ両成敗」なんてなったら、目も当てられません。
もし褒め言葉を言うなら、できるだけ的確なものを選びましょう。
最初は嫌かもしれませんが、相手を理解する訓練にもつながります。
ただし、これでも一方的に続く場合は、相手の身勝手な都合による問題です。
そのときは主導権を持って、きちんと対応すればよいのです。
6. 批判はすべて無視すべきか?
悪意ある中傷は無視で十分ですが、冷静な批判は別です。
批判をする人の中には、あなたの才能や度胸、行動力や成果に刺激を受けている人もいます。
時には羨ましく思い過ぎて、許せなくなってしまったのかもしれません。
ただ、辞書的な意味や論理に基づき、良い点・悪い点を整理してくれる批判は、学びになります。
あなたの良い点悪い点を理解した上で、評価・判断してくれる批判には冷静に対処することです。
あなたも相手の言葉を適切に、事実、意見、言いがかり、に切り分ける。
感情ではなく構造で見ることで、より深い知識を得られたり、新しい発見や方向性を見出すことにつながるからです。
この姿勢が、あなたを一段上に引き上げてくれます。
ですから、基本的な対応としては、
①気にしない
②喜ぶ
③勉強も行動ももっと継続し続ける
「まあ、そういう意見もありますよね。」と、気にし過ぎないことである。
例外として、批判者が「あなたの理想や成功とのズレ」を指摘してくる、かつ、押さえているポイントが自分と同じである場合、それは成功に近づいている可能性が高いことも多いです。
7. 反撃は最後の選択
誰でも、その道で長くやっていこうとすれば、実力がついたり、実績や人脈ができてきた矢先に、アンチは現れるものです。
徹底的に戦うことも可能でしょう。
しかし、反撃は簡単でも後腐れが悪いものです。
人間関係は泥沼化し、修復困難になる場合がほとんどです。
しかもダメージ0で終わることはほぼありません。
得るものは少なく、疲労は大きい。
それよりも、
・実力を磨く
・人脈を築く
・自分の目標に集中する
この方がよほど建設的です。
人は、自分より明らかに劣る相手には、悪口を言う必要を感じにくいものです。
自分の方が優位な立場や、初心者や年下の人に与える側の立場にいたり、人格や仕事の能力などがある程度備わっていれば、他人の悪口などに時間を使いません。
相手が、あなたと比べて何か劣等感を感じている、そういうケースも少なくありません。
つまり、あなたには「頭一つ抜きん出た何か」がある可能性が高いのです。
ただし、その抜きんでた差をそれほど感じなければ、受け流したり大人の対応をしておき、自分のことに集中した方が、この先の自分のためです。
また、もし相手と圧倒的に差がある場合、かつ、他の部分で相手に圧倒的な差をつけられていない場合は、こちらに「取り込むこと」を考えてもよいかもしれません。
多少の悪口を言われたのに上手な対応で味方にしてしまえば、周りの見る目も変わりますし、少なくとも利害が一致している間は多少の役に立ってくれるかもしれません。
8. 自分を守るための具体策
悪口を言ってくるような人達に時間を使い続けるのは、もったいないことです。
それよりも、次のように自分の実力や技術を磨き、着実に成果を残し、良い人脈を築くことです。
・運動や筋トレでストレスを発散する
・武道や格闘技などで心の余裕を養う
・趣味や資格など、自分の成長に対して没頭できる時間を持つ
・自分の目的、目標、方向性、計画を定期的に振り返る
くだらないものを跳ねのける力をつけ、自分と自分の時間を大切してください。
また、敵は、次のような状態の時に付け込むものです。
・気が緩んでいる
・無策、無防備、無計画でいる
・弱みを晒したままにしている
・配慮が行き届いていない箇所がある
だからこそ、心身を健全に保つことが最大の防御になります。
まとめ
悪口を言う人は、他人に敬意を払う余裕がなくなっているのかもしれません。
陰口を言う人は、目の前に出て来て言う勇気がないのかもしれません。
嫌がらせをする人は、その事に時間を割けるほど暇なのかもしれません。
そういう状態にある人って、けっこう多いのかもしれませんね。
こういうタイミングになってしまったら、相手をしても損をするだけです。
しかし、あなたには、貴重な人生の時間も、やりたいこともあるはずです。
今はそちらに目を向ける方が、大事なことだと思います。
また、悪口や誹謗中傷は、ゼロにはできません。
どんな道でも、前に進めばアンチは現れます。
しかし、それは挑戦している証でもあります。
振り回されずに生きることもできます。
・1人の批判で世界が決まるわけではない
・基本は無視と距離
・中傷は流し、建設的な批判は活かす
・反撃よりも成長に力を使う
・敵は少なく、味方は多く
心と体を健全に磨きながら、自分の目標に集中していく。
それが、最も強く、そして賢い対処法なのです。