はしご酒(Aくんのアトリエ) その八百と九
「ゲンロンダンアツ ト ハイチテンカン ト パワハラ ト」
声を上げ易い時には、皆さん、「パワハラだ~、パワハラだ~」と意気盛ん。ではあるのだけれど、残念ながら、圧倒的な強者によるトンでもなくエゲツないパワハラに対しては、そのほとんどが沈黙。悔しいが、この私も例外ではない。
そんなある日のこと。
「分断」の申し子のような某地方自治体のトップに、ある女性記者が、記者として、当然の取材を、質問を、指摘を、していたに過ぎないのに、ナゼか、社にクレームの電話の嵐。すると、ナゼか、その記者は、翌日に配置換え、配置転換。という、事件が。
社へのクレームの嵐のために?、まさか、女性記者だから?、としか思えない、極めて説明不足の、唐突な配置転換である。
ごく普通の一般企業なら、まだしも、ニュースに関わる会社が、通信社が、悪しき前例になってしまいかねないにもかかわらず、あの人たちにとってのナンともカンともな成功体験になってしまいかねないにもかかわらず、ナゼ、そんな簡単にクレームに屈してしまったのか。そんな判断を下してしまったのか。不思議でならない。
「わからないように、誰かが、犬笛を吹く。すると、ある真っ当な記者がターゲットにされ集中攻撃を受ける。凄い数の理不尽なクレーム。その記者を守ることが取材の自由を、言論の自由を、守ることだと、言論弾圧に屈しないことだと、社を挙げて真っ向から立ち向かう。の、かと、思いきや、なんと、翌日、配置転換。コレって、ドコからドウ見ても考えてもパワハラ、パワーハラスメントですよね。ソレを耳にした時、私は、『もう、この会社、終わったな』って」
すると、少し驚いたような表情を見せつつ、Aくん。
「マジか。なんか、ニュース屋さん、って感じだよな、その会社」
「ニュース屋さん、ですか」
「そう、ニュース屋さん。あくまでもニュースは商品。その商品を国から自治体から政治家から頂戴しないことには仕事にならない。話にならない。と、思っているんだろう」
うわっ。
「と、いうことは。その会社にとって『害悪』なのは、むしろ、その記者の方だと」
「だろうな。だって、所詮、ニュース屋さんだから。たとえ有能であったとしても、会社に不利益をもたらす記者には、パワハラも、パワハラ人事も、また、やむなし」
なんと。
「みたいな、そんな情けねえコトばかりを其処彼処(ソコカシコ)で遣(ヤ)らかしていたら」
ん?
「近い将来、『もう、この会社、終わったな』、どころか、『もう、この社会、終わったな』、って、コトにだってなりかねないぜ」
ん~。
たしかに、そうなりかねない、かも。
ソレほど、この社会は、グチュグチュと病み始めているように見える。(つづく)
追記
また、犬笛か。
また、集中攻撃か。
また、誹謗中傷か。
また、真っ当な人を追い詰めて、悦に入るのか。