はしご酒(Aくんのアトリエ) その六百と八十三
「ヌリカベ~!」
「ヌリカベ!」
ん?
「ネットで検索しても、『巨大な壁の妖怪。口数は少ないが、身体を張って鬼太郎たちを守る壁になったり、敵を押し潰したりと、気は優しくて力持ちの頼りになる仲間』、と、大絶賛。で、あるにもかかわらず、あのトンでもない『黒塗り』野郎のおかげでエラい迷惑を被っているというから、さすがに、滅多にそんな気持ちにならない僕も、それなりに胸を痛めるわけよ」
あ、あ~。
ナゼ、今、ヌリカベなのかはわからないけれど、きっと、あの、「ヌリカベ~」のヌリカベのことだ、間違いない。
「オマケに、新参者の『白塗り』野郎まで登場したりするものだから、もう、申し訳ないという思いで一杯だ」
あ、あ~。
あの、「黒塗りなんていたしませんわ。誠心誠意、真心込めて、『白塗り』で隠蔽させていただきますから、オッホッホッホッホ~」、の、白塗り野郎のことだ。コレも、まず、間違いない。
「重要な記録として書き留められた『文字』たちを、伝達の使命を担った『文字』たちを、バレてはマズいナニかを直(ヒタ)隠すために、怪しげなダレかの保身のために、ダークな黒やら白やらで塗り潰してしまおうとするんだから。トにもカクにも、とりあえず、黒塗り野郎も白塗り野郎も、まずはヌリカベに謝れよ、って話だよな」
ん、ん~。
Aくんの指摘通り、「塗る」という行為を、ソコまで貶(オトシ)めまくったそのダークコンビの悪行、ひょっとすると、今までに、お目に掛かったことがないかもしれない。(つづく)
追記
そんなダークコンビとは真逆の、実に清々しい混声合唱を聴く。古い友人が所属する合唱団による演奏会。
聴いているうちに、なんとなく思ったのが、歌詞の、というか、「詩」の、もっているチカラ。
そう、「文字」たちがもつ、チカラだ。
そうした詩に、文字たちに、メロディが、歌唱が、ピアノが、絡みに絡んで壮大な音楽ワールドを、音楽宇宙を、つくり上げる。
気持ちいい。