はしご酒(Aくんのアトリエ) その六百と七十九
「キンリンジュウミン デ タスケアウ キョウジョ ノ トリクミヲ ト ソッチデ カッテニ オヤリ ト」
「オマケに、己の顔写真付きの『私のおかげよ』系シールを貼り付ける、なんてことを強引に、ルールにしちまうんだから、スゲえよな~、まったく」、とAくん。
ん?
ナンのコトやらサッパリだが、あの人たちに呆れ果てているというコトだけは充分に伝わってくる。
「選挙によって選出される、いわゆる『他者評価』という宿命を背負わされているだけに、政治家って、人知れずコツコツと真っ当な功績を残すコトよりも、どんな功績であれその功績を、とにかく一般ピーポーたちに周知させるコトにご執心、みたいなことに、どうしてもなりがちなんだよな」
ん~。
「ソレゆえの、『私のおかげ』系シール、なんだろう、きっと」
残念ながらそのシールのコトは存じ上げないが、このところのあの人たちを見ていると、「私が~、私だから~、私こそが~」のオンパレードのような気はする。
「私がやってきたんです。私だからやれたんです。私こそがやり切れる唯一の政治家なんです。と、ヤタラと己のピーアール(PR)に全力投球されている政治家、結構、そこかしこで見掛けますよね」
「見掛ける、見掛ける。そして、そんなのに限って、ヤバくなってきたら、いとも簡単に、他人(ヒト)のせいに、あるいはナニかのせいに、する」
「美味い話は己のために利用する。不味い話は己以外を叩くために利用する。ドチラであっても利用価値があるわけですから、いいですよね、政治家って。微塵も責任なんて取らなくていいのですから」
「もちろん、全ての政治家がそんな無責任丸出しの政治家とは思わないが、圧倒的に大きな権力を握った政治家に限って、そうなりがちだよな~」
おっしゃる通りだ。
大きな権力には大きな責任がへばり付いているはずなのに、そんなコトお構いなしに、あの人たちは、ヘラヘラと、ヘラヘラと逃げを打つ。
「そんなある権力者が、貼り付けることをルール化しちゃったその『私のおかげ』系シール、に、こう書いてあったわけ」
ん?
「近隣住民で助け合う共助の取り組みを」
ん~。
Aくんには申し訳ないが、とくに問題があるようには思えない。
「一般ピーポーたちが自主的に、自発的に、そういった『共助』の必要性を訴えるなら、いい。しかし、圧倒的な権力と同時に大いなる責任を担っている政治家が、公助を担っている政治家が、まるで他人事(ヒトゴト)のように、突き放すかのように、一般ピーポーたちに、弱者たちに、『共助』を呼び掛ける、強いる、のは、どうしても違和感があるわけよ」
あ、あ~。
そう言われると、たしかに、「そっちで勝手におやり」と、聞こえなくもないか。(つづく)