はしご酒(Aくんのアトリエ) その百と百と百と八十四
「キンユウリテラシー ノ コウジョウ」
国が、国家戦略などと宣い出したら要注意。というのが常識、というか、鉄則。というか、とにかくアブナイということだけは、重々肝に銘じておかなければならない。
その中でも、とくにこのところ、そのアブナイ怪しさが際立っているのが、「金融リテラシーの向上」。
カルト絡みも厄介だけれど、金融絡みも、なかなか厄介なのである。
「金融リテラシー、の、向上。ご存じですか」、と私。
「なんだよ、ソレ」、とAくん。
「全世代型の金融教育。騙されないように、損をしないように、賢く、あなたの資産を活用、運用しなさいよ、みたいな、そんな感じです」
「なに、ソレ。またまた国家戦略かナニかかい。なんだか、またまた臭ってくるよな~」
「新たなる産業を、世界に打って出る産業を、生み出せないがゆえの、どこまでも内向きな、『国民一人ひとりがそれぞれ己のためにギャンブルで一儲け』戦略、と、言ってもいいかもしれません」
「なんかさ~、カジノの次は投資ゲームかよ、って話だよな」
「そもそも資産運用ですから、資産があることが前提なわけです。おそらく、ますます経済的な格差は拡大していくでしょうね」
「悪いヤツらもいるだろうからな、インサイダーもポコポコと出てきたりするんだろう」
「国が金融に絡むわけですからね。一定の確率で情報が漏れるのは、必然」
「必然とはな。情けない話だな~、まったく」
「おそらく、事前に法律をつくっておく、などということはしないでしょうから」
「官民関係なく、とにかく悪いコトをしでかしたら厳罰に処す、ぐらいの法律は、事前につくっておかないと。ま、身内にはトンでもなく甘いからな」
金融リテラシー。
金融リテラシーの向上。
その前に、向上させなければならないモノが、山ほどあるというのに。
(つづく)