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いま一番ニーズの高いアジャイルのスキルとは!?

日本時間2023年10月20日(金)にScrum Allianceから、 "Skills in the New World of Work" というレポートが公開されました。

そして日本時間2023年12月7日(木)に、上記レポートに関するScrum Allianceのウェビナー "A deep dive into the Skills in the New World of Work Report" が開催されたので参加してきました。

色々と示唆に富んだ内容でしたので、上記レポートとウェビナーのポイントを、自身の所感も含めてまとめてみました。

この記事は、あくまで私の目線でのまとめ・所感です。一次情報に当たられたい方は、ぜひ上記レポートをご覧ください。


レポートの目的/メインテーマ

このレポートのメインテーマはズバリ、"Which skills are most in demand today?" です。

日本語に意訳すると、「いま一番ニーズの高い(アジャイルの)スキルは何か?」 といったところでしょうか。

Scrum AllianceとBusiness Agility Instituteとが手を組んで、このテーマについて調査・分析した結果がこのレポートになります。


レポートのポイント

アジャイルの普及とニーズの多様化

このレポートでは、各社の事例発表や求人のJob Description(JD)*1などから、「現代のソフトウェア開発においてアジャイルが世界的に当たり前になってきている」として、"Agile has won." と明記しています。

一方でこのことは、イノベーター理論のLate Majorityにもアジャイルが届いたことをも意味します。その結果として、アジャイルへのニーズも多様化しつつあるともこのレポートでは触れられています。

レポートではこのことを、「トヨタの自動車を購入する人とアストンマーチンを購入する人とでは自動車に求めているものが違うから、それぞれ異なる対応が必要だ」と、自動車のメタファーを使って表現しています。

スクラムマスターやアジャイルコーチも、過去にEarly Adopterを相手していた時と同じアプローチのままではダメだということのようです。

ニーズの高いアジャイルのスキルの傾向

各企業のニーズを調査したところ、以下のことが言えるとのことでした。

  • "Functional skills" よりも "Human skills" のニーズが高い。
    • "Human skills" とは、ソフトスキルとも呼称されるもので、コミュニケーション・影響力・リーダーシップなどを指します。
    • "Functional skills" とは、ソフトウェア開発の実務的なスキルのことで、ビジネスドメインの知識・コーチング・ソフトウェア開発の技術力などを指します。*2
  • "Agile Acumen" のニーズが高まってきている。
    • "Agile Acumen" とは、アジャイルの原則・プラクティス・フレームワークの深い知識と、それらを活用した実務経験とを指す用語とのことです。
    • 今回の調査結果では、単にアジャイルの知識があるだけではなく、実践経験とそれに基づく洞察力をより求められているとのことです。
  • 一方で各企業は、Human skillsのある人材を求めていることをJDなどで明記していないことが多い。

"T" から "π" へ

このレポートでは更に、"The importance of 'and'" と表現し、単一の強みを持つ「T字型人材」よりも、複数の強みを持つ「π字型人材」*3へのニーズが高まりつつあることが記されています。

このレポートでは、π字型人材の具体例として以下のものを挙げています。

  • 高いコミュニケーションスキルがあり、かつ高いレベルで技術を理解している人材
  • ステークホルダーマネジメントができるスクラムマスターで、かつ技術面の経験もある人材

加えてこのπ字型人材のニーズの高まりは、「特定のロールの業務をこなせるか」よりも「ロールを超えて業務をこなせる十分なスキルがあるか」を企業が見ていることを表しているとのことです。そのため我々も、ロールベースではないスキル向上が必要なようです。

(参考)π字型人材の先

ちなみに参考までに、π字型人材よりも複数の強みを持つ人材を表す表現がないかをChatGPTに確認してみたところ、「E字型人材」(複数の軸があることを強調)および「W字型人材」(深さと幅があることを強調)があるのでは?とのことでした。

ChatGPT先生の回答

スキルの需給ギャップ

一方で今回の調査では、企業が技術スキルとHuman skills、特にAgile Acumenを併せ持つ人材を探している一方で、アジャイル実践者はコミュニケーション・チームワーク・コラボレーション・マインドセットのスキルを特に高めていることが多いというギャップも明らかになりました。

一方でこのことは、アジャイル実践者視点では、どういうπ字型人材になれば良いのかの目標を立てやすいとも言えるのではと思いました。


補足: スキルとロールの共通語彙

レポート巻末のAppendixに、"Skill Master List" と "Job Titles" がついています。前者は "Human skills" および "Functional skills" のリストで、後者はアジャイルコーチ・スクラムマスター・コンサルタントといったジョブ・ロールのリストです。

コーチング実施時やアジャイル実践者同士での会話の際、共通語彙およびそのリファレンスとして活用できそうな気がしました。


*1:LinkedInで、アジャイルコーチのJDのテンプレートが公開されているんですね。一般化の証左かもです。 https://business.linkedin.com/talent-solutions/resources/how-to-hire-guides/agile-coach/job-description

*2:Jiraなどのアジャイル系ツールのスキルも、こちらに含まれます。ウェビナーでは、こうしたツールを単純に使えることに加え、他の人に使い方を教えられること、またシステム管理者として権限管理などを行える人が求められているとのことでした。

*3:似たような表現として「H字型人材」というものがありますが、こちらは「強い専門性があり、かつ他の専門分野を持つ人との連携を図れる力を持つ人材」を指します。




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