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【2445冊目】ガブリエル・ゼヴィン『書店主フィクリーのものがたり』

 

 

 

 

めったに出会えない、珠玉の物語。

妻を亡くした偏屈な書店主フィクリー、書店に置いていかれた2歳の女の子マヤ、出版社の営業担当のアメリア。この3人を軸に展開する物語は、過去と現在を行きつ戻りつ、人が変わること、変わりうることの驚きを伝えてくれる。

『白鯨』からジェフリー・ディーヴァーまで、至るところに織り込まれた本に関するウンチクがなんとも楽しく、本が傍にある生活がどういうものかがよくわかる。中でもラスト近く、フィクリーの次の言葉は、すべての本読みに向けた福音だと思う。うんうん、本当にそのとおりだよね。

「ぼくたちはひとりぼっちではないことを知るために読むんだ。ぼくたちはひとりぼっちだから読むんだ。ぼくたちは読む、そしてぼくたちはひとりぼっちではない。ぼくたちはひとりぼっちではないんだよ」(p.327)

 

内容をこれ以上紹介するのは野暮というもの。本を読むことをこれほどまでに温かく肯定し、包んでくれる小説はめったにない。すべての読書家、本好き必読の一冊である。




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