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【453冊目】シリーズ江戸戯作 山東京伝

山東京伝の戯作のうち「八被般若角文字」「無匂線香」「花芳野犬斑」「新板替道中助六」「百化帖準擬本草・笔津虫音禽」「悪言鮫骨」を収める。

どの戯作も、筋書きを追うだけでそれなりに楽しめるが、注釈を見ていると、その奥に縦横にめぐらされた「見立て」や「パロディ」、「本歌取り」、「駄洒落」の量に圧倒される。それも当世の流行ものから平家物語伊勢物語等の引用、さらにそれらを組み合わせての笑いとなると、とてもじゃないが手に余る。逆に言えば、そうした趣向を趣向として笑うことのできる教養と知性を読み手が持ち合わせているかどうかを試しているのが、江戸戯作の意地悪さであり、通を好み野暮天お断りの江戸っ子らしさであるのかもしれない。

本書に収められている作のうち、比較的有名なのは「無匂線香」だろうか。また、パロディとして徹底しているのは、双六と狂言・歌舞伎の「助六」を重ねた「新板替道中助六」。なお、最後の「悪言鮫骨」だけは注釈が一切ついていなかったのだが、ほとんど意味が取れなかった。注を頼りに読まなければ意味もわからないのが今の私のレベル、ということか。




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