
東京の西側は、個人的にとても苦手である。その理由には自分が船橋出身の千葉市民という地理的要因も大いにありそうで、黄色の総武線では御茶ノ水まではなんとか、青色の総武線快速では品川まではなんとかなるが、その先に行くと寄り道せずにすぐに帰りたくなってしまう。その中でも渋谷という街は、特に苦手な部類に入る。キラキラを目指す人々で、過剰に溢れかえっているように感じ、完全に怖じ気づいている。
そんな気分もあって、渋谷ストリームで開催されている『建築家・内藤廣 赤鬼と青鬼の場外乱闘 in 渋谷』には、もう少し涼しくなってから行こうと思っていた。ところが先日、なんと今月の27日までであることに気づいた。ということで先週末にあわてて訪問し、じっくりと展示を拝見した。会期末が近づく会場はかなり混雑しており、模型のほかにもテキストのボリュームがとても多いので、自分が体験したことのある建築空間に絞って見て回った。4階から上層に上がっていく順路なわけだが、一番の見どころはなんと言っても6階の超巨大模型群。その土木的なスケールに込められた建築的な繊細さには圧倒された。
そして最後の模型を見ているときに、なんと内藤さんご本人にお会いすることができた。おそるおそるご挨拶したところ、ニコニコしながら「今日は知っている人にたくさん会うなあ」と言っていただけた。かつて土木学会関連の仕事などでご一緒したことがあるからなのだが、この場の主役に認知されているというのは、自慢できることだよね。もちろんサイン本もゲットしたよ。
ほくほく顔で会場を後にして、内藤さんが手がけた渋谷駅と明治通りを跨ぐ歩道橋や、地下鉄銀座線のホームをあらためて堪能した。展示体験の直後に実際の空間体験ができるというのは、本当に大きな学びや充実感があるね。渋谷に対する苦手意識がずいぶん払拭されたのではと勘違いするほどに、大満足であったな。