料理学校とか出てればそんな迷信を信じずに済んでいたかもしれないのですが、けっこう長いこと気にしていたのが料理の焦げ目です。焦げ目のある部分を口にするとガンになるというのを耳学問で聞いてからは多少の焦げ目はやむを得ないにしても、父方も母方もがんの家系であることもあって、焦げ目をなるべく避けてきました。それが迷信であると知ったのは10年くらい前で、ラットに焦げ目の部分を喰わせ続けるとたしかにがんになるものの焦げ目の部分を喰い続けない限りはダイジョウブ、というのを新聞で読んでからはさすがに神経質になるほどまでは避けてはいません。
とはいうものの、人間そう簡単には根っこの部分は変わるわけではありません。
先日群馬へ行っていた際に、かの地ではネギの栽培が盛んなことを知り、さらに現地でネギの丸焼き、ネギを真っ黒焦げになるまで焼き→焦げた部分を剝がして食べると美味い、ということを教えて貰っています。ネギといって根深汁くらいしか思いつかなかったので、やってみます、とその場で頷きはしたものの、(ここらへんわたしのヘタレなところなのですが)時間が経過するにつれその部分は剥がして食べないとはいえ「黒焦げかあ…」と躊躇して、群馬で買って帰ることはしませんでした。
ただ、ヨーカドーでネギを前にして、現地でそういう食べ方をしている以上美味いのかもしれぬ…と、好奇心>迷信に傾いて試す気になり、8のつく日でヨーカドーがちょっと値引きになるのを奇貨として群馬産ではないもののネギを買い、(抵抗がなかったとは云えないのですが)魚焼きグリルで表面を黒く焦がし、焦げた皮をむいて実際食べると甘く、なるほどこれは美味いや、と思わされ、次は太めのネギでやってみようか…くらいのことは考えるようになりました。なお今回赤味噌を添えましたがポン酢でもイケるはず。
好奇心>迷信の結果のたいした冒険ではないものの、冒険の結果、ほんのちょっとレパートリーが増えました。毒にも薬にもならぬ話になっちまいましたがなんだか酒のアテにはなりそうな気が。