
こんにちは!心理カウンセラーの松田ちかこです。
他者との関係は良好な方がいいけれど、実際には思いのズレがあったりしてうまくいかず、ぶつかってしまうこともありますよね。
そんな対人関係を学ぶために絵本が活用でき、思いやりの心や自分と向き合う力を育むことに役立ちます。
絵本は優しい世界観が多いので、他者とケンカをしてしまっても仲直りをするというストーリーでまとまるイメージですが、実はバッドエンドで終わるお話もあるのです。
今回ご紹介するのは、絵本作家の長谷川義史さんが関西弁で訳された海外の絵本3作品。
帽子をテーマにした3作品であるため、「ぼうし三部作」と呼ばれています。
少しシュールなお話をお楽しみくださいね。
どこいったん
原題:I Want My Hat Back
作 :ジョン・クラッセン
訳 :長谷川 義史
発行:2011年12月5日 クレヨンハウス
大好きな赤い三角帽子を無くしてしまい、探し回るクマ。
動物たちに聞いて回りますが見つかりません。
しかし、シカに「どんな帽子?」と聞かれてもう一度帽子の色や形を思い出していると、ふと何かを思い出して駆け出していきます。
たどり着いた先にはウサギがいて・・・。
最後に、ウサギを探すリスがクマに知らないか尋ねます。
子どもに読ませていいものかと少し躊躇する結末ですが、大人向けとしてはなかなか面白いお話です。
関西弁だからこそ、ブラックユーモアが成立するようにも感じる個性的な絵本です。
ちがうねん
原題:This Is Not My Hat
作 :ジョン・クラッセン
訳 :長谷川 義史
発行:2012年11月15日 クレヨンハウス
大きい魚が寝ている間に帽子を盗んだ小さい魚。
大きい魚は、起きても帽子が無いことにきっと気付かないし、気付いても僕は怪しまれない。それに僕の行き先もわからないはず。
海藻のジャングルに居ればどっちみち見つからない。
人のものを取ってはいけないことも、この帽子は自分のものではないこともわかっているけれど、大きい魚より僕の方がサイズがピッタリだもの。
そんなことを考えながら、ジャングルへ逃げ込んだ小さい魚ですが・・・
こちらのお話は、帽子を盗んだ側のストーリー。
言い訳は色々としているけれど、怖くてたまらない小さい魚。
迫ってくる大きい魚の描写にドキドキしますよ。
みつけてん
原題:We Found a Hat
作 :ジョン・クラッセン
訳 :長谷川 義史
発行:2016年10月21日 クレヨンハウス
ひとつの帽子を2匹で見つけたカメたち。
お互いに被り合ってみると、どちらも似合ってる。
帽子はひとつしかないから、どちらかが被るとどちらかが被れない。
そこで、帽子は見つけなかったことにして、その場に置いておくことにします。
その後、二人で夕日を見て過ごしますが、一匹はどこか帽子を気にする様子。
寝る時間になるとソワソワして、もう一匹が寝そうになったとき、帽子に近寄りますが・・・
こちらは、前の2作を知る人はブラックユーモアがいつ来るのかとハラハラします。しかし予想に反して心温まる結末です。
仲良しの二匹だからこそ、相手を思い合うことで善意が優ったのでしょう。
しかし、一匹の欲望との葛藤はとても泥臭さを感じて面白くもあります。
最後に
欲望に翻弄されるところは誰しもが持つものだと思いますが、それを表に出さないようにしているため、物語などで欲望に翻弄されるキャラクターがいると、どこか自分の代わりにダメなこともやって欲しいと思ってしまうかもしれません。
このぼうし三部作は、まさにそんなキャラクターたちが主人公の物語。
目の動きから心情がありありと感じられるところも見どころで、話していることと本音が違うことが読者にはわかるところも面白さを掻き立てます。
善も悪もあるのが私たち。
それをありのままに感じられる絵本を、是非お楽しみいただけたらと思います。
最後までお読みいただきありがとうございます
<ご紹介した絵本はこちら>
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