
こんにちは!心理カウンセラーの松田ちかこです。
木々が色付き、紅葉を楽しむ季節となりましたね。
赤や黄色に色付く木々は、緑のころとはまた違った温かみを感じさせてくれます。
ハラハラと落葉する様子も風情があり、落ち葉を踏みしめると鳴る音にはワクワクとさせられます。
中でも、もみじは手のひらの様な形と真っ赤な色付きが美しく、多くの人を魅了しています。もみじの名所などもありますね。
今回ご紹介するのは、もみじのお話。
もみじは私たち人間よりも長く生きます。
人間や他の生き物の生死を見届け、歴史を見守り、何を思っているのでしょうか。
その声を聴いてみたいものですね。
このお話から、もみじの声を想像してみたくなるかもしれません。
是非お楽しみください。
千年もみじ
文 :最上一平
絵 :中村悦子
発行:2012年10月25日 新日本出版社
戦争をテーマにした絵本です。
戦地で戦った人の故郷への思い、戦争で亡くなった人の無念さ。そうしたものを感じ、改めて命の尊さについて思いを馳せることのできる絵本です。
第二次世界大戦が終結して80年が経った2025年の今。当時の人々が願った平和や家族との温かな時間を私たちは実現できているでしょうか。
その時代の出来事としてだけではなく、現在へと繋がるものを感じて読むと、より深くこの物語を味わえると思います。
登場人物
・ともあき
・じいちゃん
・喜一さん(じいちゃんのお兄さん)
・若月さん
・若月さんのお父さん
あらすじ
八雲に住む男の子ともあきは、八雲山から流れる八雲川でよく遊びます。
魚釣りはじいちゃんに教えてもらいました。
ヤマメやイワナを釣りました。
初夏の頃、うなぎ釣りをしましたが、じいちゃんはうなぎは釣りませんし、食べることもありません。
じいちゃんは戦争経験者。
じいちゃんのお兄さんである喜一さんは戦争へ行き、帰って来ませんでした。
戦争が終わった次の年にうなぎが八雲川にたくさんのぼり、それがお兄さんが帰ってきたように感じたと言います。
ある秋の日、ともあきと友人たちは川沿いで知らないおじさんに「千年もみじって知っていますか?」と尋ねられます。
若月と名乗るそのおじさんは、若月さんのお父さんと、ともあきのおじいさんのお兄さんが知り合いだったと語ります。
ともあきは若月のおじさんを家に連れて行き、じいちゃんと一緒に戦争中の話を聞かせてもらいました。
喜一さんと若月さんのお父さんは、生きていたらお互いの生地を尋ねようと約束していました。
若月さんのお父さんは生きて帰ることができましたが、病気など色々な都合で約束を果たせず死んでしまいました。
喜一さんが若月さんのお父さんに「八雲の千年もみじを見てきてくれ」と伝えていたようで、行くことができなかったお父さんの代わりに、若月さんが八雲へやってきたのだそうです。
ともあきも千年もみじを見るのは初めて。
じいちゃんと若月さんとともあきの三人で山を登り千年もみじのもとへと向かいます。
道中で、喜一さんが千年もみじの声を聞いたと話すじいちゃん。
ともあきは信じられずにいましたが、いざ千年もみじを目の前にした瞬間・・・
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このような、お話です。
秋を感じるもみじのお話ではありますが、戦争がテーマの絵本です。
千年生きていると言われるもみじが繋ぐ命の物語。
戦争により命を失った人の思いと生き残った人が後世にその思いを託し、残された遺族へと届けた奇跡の物語は、長く生きるもみじの木があってこそ。
木は私たちより長く生きます。
その場所にずっとあり続け、私たちを見守り続けてくれているのでしょう。
彼らはどう思っているのでしょうか。
木にそっと耳をつけると何かを語りかけてくれるかもしれませんね。
最後に
世界情勢が不穏な状況である現在、戦争は“昔の出来事”という感覚ではいられなくなってきています。
悲惨な歴史を繰り返さないこと。
どんな理由があろうとも、命は奪ってはならないこと。
人々の暮らしを脅かしてはならないこと。
“当たり前”とも言えるこうしたことを、今改めて一人一人が意識していかなければならないのかもしれません。
絵本を通して、子どもたちにも平和の大切さとそれを守る心の強さを持つことを伝えていただければ幸いです。
お家で、学校で、園や施設で、たくさんの方が読んでくれることを願います。
最後までお読みいただきありがとうございます
<ご紹介した絵本はこちら>
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