
こんにちは!心理カウンセラーの松田ちかこです。
社会には色々な違いを持った人がいますよね。
そもそも、同じ人なんて存在しません。みんなそれぞれ違いがあります。
部分的には同じカテゴリーや近い考え方に分類することはできるかもしれませんが、その分類だって多種多様です。
しかし、時に人は自分の部分的なカテゴリーと違う人に対して、否定的な目で見ることがあります。
特に目に見えて違いがわかるなら、よりその傾向が強くなります。
身体に不自由さがあり補助器具を使わなければならない人は、そうした目で見られやすいものです。
偏見の目で見られた人はどう感じるでしょうか。
自分がその立場だったら。
それが想像できればきっと、偏見の目で見ることはなくなるでしょう。
そうした人を思う気持ちを持つ人が増えてほしいですね。
今回は、車椅子ユーザーの思いを綴ったお話をご紹介しますね。
わたしいややねん
文 :吉村 敬子
絵 :松下 香住
発行:1980年10月 偕成社
古い時代の本ですが、時代を超えてもとても熱く訴えかけられるものがある絵本です。
肢体不自由の当事者の方の作品なので、よりリアルに熱意を感じられるのかもしれません。
体の不自由な人がどう思っているのかを知り、これを読んだ子どもたちが親身に人に接することができるようになってほしいなと思います。
文字数が少ないので、小さいお子さんからお読みいただけますよ。
登場人物
・わたし
あらすじ
車椅子のイラストと共に、「わたし」が独り言のように思いを呟く。
『わたし でかけるのん いややねん』
遊園地やデパートのような楽しいところでもあまり行きたくない。
その理由は、みんなにジロジロ見られるから。
宇宙人でも怪獣でもなく、みんなと同じ人間。
何も違わない。
先生に
『強い心を もちなさい 強くなりなさい』
そう言われたけれど、どうすれば強くなれるのかわからない。
このように、只々やるせない気持ちが綴られていて、最後の言葉にもまだまだ続く思いがあるように読み取れます。
語り手からは、車椅子ユーザーから見た周囲の視線は、とても不快でその場に居づらくなるほどの苦しみを与えているものだということが感じられます。
ただでさえ、身体的な不自由さに対して自分の中で戦っているのに、社会の中で精神的な不自由さをも感じなければならないその辛さを訴えた絵本です。
当事者の方の立場になって考えることができる内容なので、自分との違いと違いの受け止め方を子どもたちに学んでもらうことができると思います。
ぜひ、ゆっくりと考えられる機会をこの絵本をきっかけに作ってみてくださいね。
最後に
古い時代の本なので、今よりも障害に対しての見方が違ったのだなということを感じます。
現代では多様性を認め合う風潮がありますが、それでもこの絵本から読み取れる偏見のまなざしは現代でも根底にあり続けています。
いかに個々の存在がそれぞれ素敵なものであるのかということを多くの人に感じてもらえる世の中にしていくか。それが、私たちの抱える課題と言えるのではないでしょうか。
さまざまな病気や障害、目に見える違い、目に見えない違い、それぞれが抱えるものがあります。
それを否定したって何も始まりません。
お互いのありのままを認め合って、尊重し合って、手を取り合っていく。
優劣なんてなくて、どんな人も素晴らしい。
その感覚が広まりつつありますが、これが当たり前になってくれるともっと良い社会になりますよね。
そんな優しい社会が広がるように、小さいうちからこうして絵本などを通して理解を深めていけることを願っています。
最後までお読みいただきありがとうございます
<ご紹介した絵本はこちら>
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