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安曇野池田ヴィンヤードで生まれるプレミアム日本ワイン「グランポレール」
2025年9月22日 09:00
- 2025年8月27日 取材
サッポロビールは、プレミアム日本ワインの「グランポレール」のブドウを生産する安曇野池田ヴィンヤードを報道関係者向けに公開した。
グランポレールは、フランス語で「偉大な(グラン)」「北極星(ポレール)」を意味する言葉で、サッポロビールがブドウ作りから醸造までを手掛けるプレミアム日本ワインのブランドとなっている。
北海道北斗市、北海道余市町、長野県池田町の3つのブドウ畑(ヴィンヤード)で生産されたブドウを岡山ワイナリーに集めて醸造しており、1500円程度~の手頃な価格で楽しめるブレンドシリーズ、2000~4000円のキャラクターシリーズ、5000~1万円のシングルヴィンヤードシリーズの3つのポートフォリオで販売されている。
今回取材した安曇野池田ヴィンヤードは、長野県北西部の池田町の標高約560~630mの南西向きの傾斜地にある12.4haの畑。開園は2009年で、同社のヴィンヤードとしては2018年開園の北海道北斗ヴィンヤードに次いで新しい畑となる。
安曇野池田ヴィンヤード栽培責任者の石原大輔氏によれば、風通しがよく、標高が高いことから、昼夜の寒暖差が大きく、きれいな酸味があるワイン向けのブドウが育ちやすい。また、小石が多い地質で、土壌が痩せており、水はけがよいことから、ブドウの実が小粒になり、凝縮感のあるワインにつながっているという。
開園当初はメルローを栽植し、その後、カベルネ・ソーヴィニヨン、シャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、シラー、ピノ・ノワールと品種を増やし、現在に至っている。それらの品種は、敷地内の標高や土壌の違いを考慮しながら栽培区画が設定されており、垣根仕立て(ギュイヨ式)の背の低い樹が整然と並んでいる。
品質へのこだわりも強く、例えば、ソーヴィニヨン・ブランにおいては、香りのポテンシャルの高いブドウを得るため、ボルドー液(農薬)を使わないノンボルドー栽培を行なうとともに、肥料のやり方を工夫し、芽かき作業を強めに行ないつつ、香りのポテンシャルが最も高いタイミングで収穫を行なうことで、他にはないようなソーヴィニヨン・ブランの魅力を引き出している。
5月に閉鎖された勝沼ワイナリーで醸造に携わり、現在は安曇野池田ヴィンヤードで石原氏とともにブドウを栽培している渡邉真介氏は、栽培と醸造の担当者が綿密に連絡を取り合うことで適切な収穫のタイミングを見極め、土地とブドウの特徴を表現しているのがグランポレールのシングルヴィンヤードシリーズだと説明する。
今回の取材では、渡邉氏の解説の下、「グランポレール 安曇野池田シャルドネ ブラン・ド・ブラン <トラディショナル・メソッド> 2020」、「グランポレール 安曇野池田ソーヴィニヨン・ブラン <薫るヴェール> 2023」、「グランポレール 安曇野池田シラー 2021」、「グランポレール 安曇野池田カベルネ・ソーヴィニヨン 2021」を試飲する機会があった。
「グランポレール 安曇野池田シャルドネ ブラン・ド・ブラン <トラディショナル・メソッド> 2020」は、同ヴィンヤード初の瓶内二次発酵スパークリングワイン。ノンドサージュながら澱とともに31か月にわたって長期熟成することでトースティーな風味や甘みを引き出ししており、柑橘系の香りとともに、しっかりした酸とリッチな味わいが楽しめる。渡邉氏は、「どのタイミングで澱を抜くか」がポイントだったと振り返る。
「グランポレール 安曇野池田ソーヴィニヨン・ブラン <薫るヴェール> 2023」は、その名の通り、香り(薫り)に徹底的にこだわった白ワイン。石原氏が説明した栽培方法に加え、果汁時点での徹底的な酸化防止や香りを増幅させるための適切な発酵温度管理を行なうことで、パッションフルーツやグレープフルーツを連想させる華やかな香りを楽しめるようにしているとのこと。
「グランポレール 安曇野池田シラー 2021」は、安曇野池田の冷涼な夜の気温により、ホワイトペッパーのようなシラーのスパイシーなニュアンスを引き出した赤ワイン。フレンチオーク樽で13か月熟成させ、豊かで滑らかなタンニンを楽しめるようにしている。渡邉氏によれば、年ごとの気温や降水量の変動により、ニュアンスが白胡椒寄り(2021年)になったり黒胡椒寄り(2018年)になったりしているとのことで、そんなビンテージの違いを感じて楽しむのもよさそうだ。
「グランポレール 安曇野池田カベルネ・ソーヴィニヨン 2021」は、カシスのような黒系果実の香りや、16か月の樽熟成によるコーヒーやカカオのような香りが調和し、やわらかく熟成したタンニンの甘さが感じられる赤ワイン。カベルネ・ソーヴィニヨンを植えた当初は、渋みが強かったが、樹の成長とともに落ち着き、エレガントな味わいに変化してきたという。今後はタンニンの甘みについて研究を重ねることで、ワインの旨みにつながる甘さを追求していきたいとしている。











