- 作者: 呉智英
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- 作者: 呉智英
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父は週刊誌か月刊誌の編集人時代に呉智英と仕事をしたことがあるらしい。新聞やなにかの人生相談について、相談を受ける側の精神分析をするというコーナーだったらしい。そして父は言うのだった。「呉智英は隠れ吉本隆明シンパだった」と。
おれには父の言う歴史を確認するすべがない。とはいえ、吉本隆明→呉智英というラインがあるものだと思っていた。本書を読むと、そんなことはない。吉本隆明をけっちょんけちょんである。わざわざ難解に書いてある吉本語を日本語訳する始末である。吉本隆明なんて、ある特定の時代のインテリのマウンティングの道具に過ぎなかったぜ、という具合である。
おれはおれで呉智英の本をけっこう読んできたし、ガンガン攻めてるなあという気にはないった。とはいえ、おれにはどこか、その年代を外れているにもかかわらず、吉本隆明はすげえな、平屋建ての言葉で語っているな、というところがあって、実になんとも言えんところがあるのである。吉本信者とはいえなくとも、たとえば吉本の語る親鸞について「おお、なるほど」とか思ったりするのである。言うまでもないが、おれは高卒の非インテリゲンチャである。もちろん、おれがまるで読めていない、という可能性はある。おれが読んでいるふりをしているだけだと思っている可能性は、ある。それでも、吉本隆明は面白いのだ。
というわけで、なんともいえん、本だった。おれは吉本もわからないなりに好きだし、呉智英も読み親しんできた著述者である。「要するにツンデレじゃねえの」とか言いたい気もしないではないが、どうもそれでは呉智英に失礼なような気もする。時代から外れた吉本信者、おれ、さてどうしてくれようか、ようわからん。そんなところだ。以上。
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