ウォー・マシーン:未知なる侵略者(Netflix映画) (監督:パトリック・ヒューズ 2026年アメリカ映画)

米陸軍レンジャー選抜訓練の最終段階。アフガニスタンの山岳森林地帯で模擬演習に挑む精鋭候補生チームは、宇宙から飛来した巨大自律型殺戮兵器「ウォー・マシーン」と遭遇する。執拗な追撃と圧倒的な火力に追い詰められ、訓練生たちの命を懸けたサバイバルが幕を開ける。主演は『Reacher』シリーズのアラン・リッチソン。共演にデニス・クエイド、ステファン・ジェームズ。監督は『ヒットマンズ・ボディガード』『エクスペンダブルズ3』のパトリック・ヒューズ。
実に楽しめる、脳筋SFアクションだった。その力み具合は、どの場面でも「ファイトー!いっぱーつ!」という雄叫びが聞こえてきそうなほどの強力さである。序盤はガチのミリタリー訓練映画だ。肉体と精神の限界を試す過酷な訓練がリアルに描かれ、『フルメタル・ジャケット』を彷彿とさせる緊張感がある。戦地で弟を失った主人公が、かつて交わした約束を果たすべくレンジャー試験に死に物狂いで挑む姿は、十分に胸を熱くさせるだろう。
ところが中盤から一転。宇宙から降り注ぐ赤い閃光とともに現れる巨大ウォー・マシーンが、すべてを地獄へと変えてしまう。「メタルギアREX」を思わせる巨大エイリアン兵器が、『プレデター』ばりのスキャンとレーザー乱射を駆使し、まるで『ターミネーター』のごとく執拗な追撃を開始するのだ。容赦なく次々と命を奪われていく訓練生たちの描写は無慈悲の一言に尽き、その非情さには一点の迷いもない。
ビルが建ち並ぶ大都市ではなく、山岳地帯の森林というロケーション。脅威はたった1機のエイリアン・マシーンのみ。それに立ち向かうのは数名の訓練生だけ——そのシンプルな構成が功を奏している。予算規模の制約もあったのだろうが、だからこそ余計なものをそぎ落としたアクションがストレートな興奮を生んでいる。あたかも暴走超特急のように邁進する展開が、観る者を徹底的に圧倒するのだ。
心に深い傷を負い、強烈なオブセッションを原動力に行動する主人公が、仲間を鼓舞しながら知恵と肉体で立ち向かう姿は王道ながら熱い。主役を演じたアラン・リッチソンは体格も演技力も規格外で、新時代のアクションスター誕生を予感させる一作だった。遂に巨大エイリアン兵器とタイマンを張るクライマックスは、どっちが真の「ウォー・マシーン」なのか頂上対決だといえるだろう。人類最強の候補生か宇宙からの不死身殺戮マシーンか!?Netflixでサクッと観られる脳筋エンタメとして、最高の1本だ。