もくじ
「ゆこう」「ゆこう」そういうことになった。
高校の時から十数年親交を温め続けている最高の友達たち何人かと、今年の新年会でそういう話になり、実際にそういうことになった。
諸々の手配は、旅人レベル100のソウルメイトを中心にみんなが組んでくれた。旅人レベル1:あらかじめ決められた旅程を言われた通りにこなすことができる。←今はここ。スーツケースも持っていなかったので、早速お店に行き、旅行メンバーたちが勧めてくれたブランドの系列の、ちょっとだけ安価なものを店員さんに紹介してもらって買った。そしたら家にスーツケースが来た!配達員さんどうもありがとう!スーツケースだ!すごいぞ〜!(スーツケースを買っただけでこんなにはしゃげる私ってかわいいね)靴は今年買ったHOKA ONEONEのBONDI 8に決めた。信じてるぞ、原宿のお兄さん(表象)。同じ日に買った最高ジーンズも持っていこう。モバイルバッテリーも新調した。旅だ!興奮してきたな。
お買いものdayの話
1日目
早朝に起きて、ぬいぐるみたちに留守を依頼し、家を出た。まだ暗い道をスーツケースとゆく。よく見かける『スーツケースをガラガラと引いて道をゆく人』の側になるという実績を解除しました。羽田と成田を間違える人の実績解除はしたくなかったから、念には念を入れた結果、早く着いてしまった。
飛行機に乗るのは高校の修学旅行以来だ。空港にはたくさんの人がいた。みんなこれからどこかに行ったり行かなかったり帰ってきていたりするのヤバい。旅立ちと帰還が人の形をしている。興奮してきたな。友達たちが続々とやってきた。特別ゲストとして湯川先生(のアクリルスタンド)を紹介したら、快く受け入れてくれた。ありがとう。チェックインはなんとオンライン?で済んでいるらしいので、保安検査?というものをやった。上着も脱いで、ポケットの中のものも全部出して、トレーの上に置いてベルトコンベアに乗せる。無事に済んだ。ははあ、これが保安検査ね。なるほどなるほど。

湯川先生、空港だよ
空港、湯川先生だよ
搭乗。

友達が持ってくれた。湯川先生、飛行機だよ
飛行機ってほんとに飛ぶんですかあ〜〜〜????とか思ってたらほんとに飛んだのでウケた。応援上映があったら「おいおいおいおい!」「いいぞ!」「よっ、航空業界史にその名の轟く名機長!」と叫んで拍手喝采の場面だった。飛行機の応援上映って何ですか?飛ばないほうが難しいよというシノダ*1の言葉を思い出す。生憎の天候によりほとんどジェットコースターのようだった。飲んできた酔い止め薬の効果により口内がカラカラ。興奮してきたな。外の景色を見ようと大興奮の私に、旅慣れた友達たちが、窓際を譲ってあげたいね……と微笑ましい目をしていた。
一緒に飛ぼう!
飛行機に乗っていたら広島に着いたのでますますウケてきた。飛行機に乗っていただけなのに。飛行機ってすごいな!
フェリーに搭乗。


湯川先生、瀬戸内海だよ
瀬戸内海、湯川先生だよ
宮島に着いた。トンネルを抜けるとそこは美味しいごはん屋さんだった。


牡蠣フライ定食
あっという間に完食。ご馳走さまでした。そして福岡からやってきて合流する予定だった友達が、悪天候の影響を受けた交通機関の大幅な遅延により、ここでの合流が不可であることが発覚。お夕飯の店で会おうと誓い合う我々。空は残酷なまでに晴れ渡っていた。

待って!!!!!スゲ〜〜〜〜〜〜いい天気!!!!!!!興奮してきたな。




青い空、青い海、鹿

潮が引いた砂地で蠢く貝を拾う友達(あとでちゃんと戻した)。そしてアルバムにある写真の枚数に注目!私たち楽しみまくってる!

友達が撮ってくれた、湯川先生に海を見せようと必死な私

私たち楽しそう!

順番に並び、観光客のおじさんに撮ってもらった集合写真。前の人のを撮ってあげ、後ろの人に撮ってもらう、の暗黙の流れは言語の壁を越えるのであった

中にも入った。素敵だった

顔はめパネルは全部やる派



CHILL……
初めて見た瀬戸内海は穏やかで、生命の蠢きを湛えて平然としていて恐ろしかったし美しかった。海の近くで暮らしたことがないから、海が見えただけで超嬉しくなる。あとでスニーカーを確認したら、砂浜の砂がもうほとんどついてなくてさみしくなった。砂、少し持ち帰ろうかとも思ったけど、砂は貴重な天然資源で近年減少傾向にあるのでやめておいた*2。
そしてホテルにチェックイン。何事にもはしゃぐ旅人レベル1。

広い!
お夕飯はちんちくりん 薬研掘本店。遂に福岡からの友達と合流。何を食べても美味しかった。ここでも牡蠣をいただいた。

やっと会えたね

ご馳走さまでした
ホテルに戻り、ただちにRED HOT CHILI PEPPERSのライブ映像鑑賞会を開催。ベースは最初から脱いでおり、ボーカルは3曲目で脱いでいた。

ユニットバスに入るときはカーテンの縁にシャワーのお湯をシャーーッとかけて気持ち安心なコツをやっておいた。終日大興奮によりおやすみ3秒。また明日。
気持ち安心なコツのコント
2日目
枕元のアラームで叩き起こされておはよう!

わたしがかんがえたさいきょうのあさごはん
フェリーに搭乗。乗り場がもうエモい。興奮してきたな。




船がゆくよ、湯川先生

素敵な友達たち
フェリーで松山に行くことは事前に決めていたので、トランプやウノを持参した友達もおり、私も遊び倒すつもりで鼻息荒く乗り込んだのに目が覚めたら松山だった。何しに来たんだおまえは。ものすごく悔しいし、眠りこける前に友達にめちゃくちゃ要らんこと言ったからほんとに私はダメ。無責任なうえに違うコミュニティにいることを念頭に置かないで脳と口直結した最悪のふるまいだった。分断したい/されたい/させたいわけじゃないのに。はあ……。
愛媛は松山に到着。電車に乗ったら綺麗な海のそばをたくさん走ってくれて大興奮していたら、まさかの聖地に着いた。



私の最推し・福山雅治(公式愛称:ましゃ)が主演を務めた映画『真夏の方程式』エンディングの最高シーンが撮影されたロケ地、高浜駅。劇中では玻璃ヶ浦駅という架空の駅名が付けられていたので、その看板とポスターが飾られている。褪色して青っぽくなったそれが年月を感じさせる。公開は2013年。当時、描かれる海が美しくて何度も仕事帰りの終電ギリギリレイトショーに通っては、人のほとんどいないスクリーンできらきらの海を眺めていたことを思い出した。友達たちもこぞって「よかったね!」「先生とツーショット撮ってあげる!」「先生と撮りなよ!」「よかったね〜!」と口々に言ってくれて優しい。湯川先生、11年ぶりの玻璃ヶ浦駅だよ。素敵な夏だったね。

空は青くて 海も碧くて 車もホント調子いいんだ
風の強さも 波の高さも 雲の速さもちょうどいいんだ
途中で買ったビーチサンダル 格好悪いけどそれがいいんだ
情けない事 どうしようもない事 受け入れながら今日があるんだ
明日からも生きていかなくちゃ 孤独だけど ひとりじゃないんだ
今日は何もかもちょっといいんだ 奇蹟かもしれない Beautiful day
─ 福山雅治 『BEAUTIFUL DAY 』
頭の中でずっと鳴っていた最高の曲(歌のモデルは伊豆だけど……)
お昼ごはんは郷土料理かどや 大街道店。

鯛めし美味しかった。ご馳走さまでした


リフトで松山城へ。高いところが苦手な友達がいて、降りる時ガチガチで上半身を全く動かさずに足だけで滑るように移動してきて、プロのフェンシング選手みたいでかっこよかった。

お城、どこもあんまり行ったことないから楽しかった。入口からずっと友達たちと「あそこに窓ある」「あそこから撃つんだ」「てことは今私たち死んだな」「お城ってすごいな!」と言い合って大興奮だった。攻め入る想定での見学。興奮してきたな。
防衛側を体験するソウルメイト
内部はバリアフリーの概念を前世に置いてきたみたいな、体感ほぼ垂直の階段だらけで、重装備で駆けずり回っていたであろう当時の人たちの体力すご……とドン引きした。身体に不自由がある人たちの就業がほぼ想定されていない、健常者だけが見られる景色。うーん、エグい。
湯川先生、天守閣からの眺めだよ
甲冑体験もあった。ロングスカートをお召しの友達が、袴を履いているように見えたので、「おい、天才か?」「目線お願いします」「今日のための服すぎる」とみんなで大興奮で着せた。

かっこよすぎる

ねこちゃんにゆっくりの瞬きで挨拶した
下城し、10FACTORY 松山本店でみかんジュース飲み比べセットを堪能。色も味も全然違って面白い。

本日のお夕飯のお店、炉辺人 別館へ。友達たちの後ろ姿を眺めながら、私って本当に恵まれてるな……と感動した。ひとりでエモに浸ってる私をよそに、最後列の連れ(私)を全く確認しない友達たち。私が今回の旅行で真っ黄色のアウターを選んだのは、この人たちはこういうところがあるので、みんなの目印になるようにという配慮なのだった。



こんなに離れて歩いてても全員マジで一度も振り返らない
じゃこ天とお刺身各種、鯛めしなどを堪能。海が近いところは海鮮が美味しいって本当だったんだ。





ホテルのセルフサービスでいただけるソフトクリームは、みかんとバニラのダブルをチョイス。巻くのがへた。私ってキュートすぎる。

この日利用したホテルは大浴場があったんだけど、私は生理が来てしまったので部屋風呂に入るねと話した。そしたら、部屋風呂が檜だったらしい別部屋の友達たちがこっち使いなよと言ってくれたので、お言葉に甘えることにした。ゆったり足を伸ばせる大きなお風呂で最高だった!友達たちありがとう!
その後友達たちは一部屋に集まっておしゃべりをするというので誘ってくれた。私は最初休むつもりで断ったんだけど、これって最低なんじゃないかと思い始めた。マイペースの一言で片付けてきたこういう私のふるまいは、マイペースなんかではなくただのノリの悪い我儘で、相手の許容(受容)と気遣いがなければ成立しなくて、即ち最低の我儘甘ったれクソ野郎ムーブなのでは?だいたい、こんな夜に疲れたから寝よ〜みたいなの何なの?何しに来たんだpart 2だろ。そう考え直してやっぱり行く……と連絡し、部屋に行ったら、ヨガインストラクター資格持ちのソウルメイトの指導でみんながスクワットをやっていた。
3日目
おはよう!友達たちは朝から温泉に入りに行くと言って早めに起床していて羨ましかったので、私もひとりで部屋で朝風呂を楽しんだ。いつでもお風呂入っていいの最高!

朝風呂エンジョイ友達
朝食はブッフェだったので、またじゃこ天を食べた。美味しい。朝からたくさん食べられるタイプでよかった。

わたしがかんがえたさいきょうのあさごはんpart 2
ご馳走さまでした
食後のみかんジュース飲み比べ
来ていたんだぜ、道後温泉!


階段!

のぼるぜ

おりるぜ
伊佐爾波(いさにわ)神社に展示されていた絵に、歌舞伎でも上演される国性爺合戦(こくせんやかっせん)の文字を目敏く見つけたので写真を撮った。かっこいい。国性爺合戦観たことない。また歌舞伎座行く習慣を取り戻したい。




湯川先生、数学の問題だよ。数学の問題、湯川先生だよ
またのぼったぜ階段

足湯を堪能する友達たち
そしてお土産もの屋さん通りをうろうろ。ものすごい混みようで、私の黄色のアウターが目印として大いに役立っていた。計画通り。
友達たちは名物揚げ一六タルトを頬張っていた。広島でも揚げ紅葉まんじゅうがあったのにお腹がいっぱいで、家族で一番食いしんぼうの私は自分の胃袋の小ささと世界の広さに旅のあいだじゅう絶望し続けた。食べたいものはいくらでもあるのに。悔゛し゛い゛

お酒を楽しく飲めるタイプの友達たちはビールを飲んでいた。いいなあ
みかんの木でお土産にとみかんのドライフルーツを2種類買った。そのあと寄ったジブリ関連グッズショップのどんぐり共和国では、でかいトトロがお出迎えしてくれた。映画『千と千尋の神隠し』の湯屋は、道後温泉の建物がモデルらしい。妹にここでお土産が欲しいか聞いてみてもしばらく返事がなく、そろそろ移動しようかというところで欲しいと返事がきたのでダッシュで店に戻って買った。

トトロいたもん
お昼ごはんは道後の町屋のハンバーガー。ソースが思ったより辛かったけど美味しかった!

提供待ちの番号札がみかんでかわいかった
ちょっとだけ散策。うちは曹洞宗だけど神さまはそんな狭い了見のあれじゃないからお参りした。健康長寿、家内安全、世界平和。Stop Gaza Genocide Now!!

そしてとうとう空港へ。


だから顔はめパネルは全部やるんだって
福岡の友達とはここでお別れ。さみしい。またすぐ遊ぼうね。




深く長い夜を越えて 新しい力をつかんで
どんなに遠く 離れていても
見上げる夜空 浮かんだ月は ふたりに同じMoon light
─ 福山雅治 『Moon』
飛行機が少し遅れたけど無事に帰路につけた。友達が窓際を譲ってくれたので、ずっと外を眺めていた。あの街明かりの一つひとつに人間がいて、生活があって、それぞれの人生があって、しかもたぶん生涯出会うことがなさそうなのエグい。機内ではCAさんが飲みものを提供してくれて、しかも種類がある中から選ばせてくれて信じられなかった。飛行機ってチケット代にこんな素敵なサービスまで含まれているんですか?CAさんって本当に素敵で大変なお仕事ですね。お給料8000万円振り込まれてほしい。帰宅後は家族にお土産授与式をやってすぐお風呂に入って寝た。両足の脹脛を指で押したら、へこみが全然戻らない。むくみ!うはは!ウケる!ウケない!おわり。
感想
夢のような日々だった。旅ってこうやってやるのか〜って思った。
私は昔からここではないどこかに行きたい欲とか常にどこか行っていたい欲とかが全くなくて、この自分の気質がどこから来ているのか、その謎が解けるかなと思って今回の旅に臨んだんだけど、わからないままだった。旅を経験してみたらどこか行きたいタイプの人に変わるのかな?とも思っていたけど、そうでもない。
あとこれも昔からの感覚なんだけど、行ったことのない場所って、本当に存在してるのかわからなくないですか?水は水分子が集まってできていることは知識として知っているし、それを前提として色んなものが作られてうまくいっているわけだから本当なんだろうとわかっていても、実際に原子力間顕微鏡で水分子を観測したことがあるわけではない*3。テレビや本や映画でふれる行ったことのないたくさんの場所は、私には水分子と同じだ。私の中にあるでかい紙には、行ったことや暮らしたことのある極々僅かな場所が砂粒サイズで書いてあるだけ。そこに今回、愛媛県の松山っていう場所が追記された。広島の宮島も。でもあとは全部真っ白。アメリカもヨーロッパも、なんなら九州もない。私の世界は狭い。旅というか、どこかに行くっていうのは、そこが本当にあるんだってことを確認して、自分ごとにしていくことなのかもしれなくて、それは悪くないなと思う。例えば、私は今年の初めに広島への日帰りプチ旅行を強行していて、だから今年の夏は平和祈念式典を特別な気持ちで観ていた。
今の私はあそこが本当にある場所だって知っているし、今回行った宮島も道後も、今まさに通りを歩いている人がいるのを知っている。世界って現実にあるんだな。
旅行から帰ってきてもうしばらく経つ。乗換案内アプリの履歴から空港の名前が消えてしまってさみしい。そういえば、自分用のお土産をひとつも買っていない。なんだか胸がいっぱいで何にもいらなかった。旅、楽しかった!友達たちみんなありがとう!また行こうね!
*1:小林賢太郎演劇作品『TAKE OFF〜ライト三兄弟〜』のメインキャラクターのひとり。小林賢太郎が演じる男。飛行機を愛してやまない
*2:水の次に使われる枯渇資源の「砂」。その奪い合いは身近なものが原因? | SDGs MAGAZINE
*3:表面を濡らす水分子が見えた! ?原子間力顕微鏡を用いた水分子ネットワークの観察に成功?|研究成果|お知らせ|東京大学大学院新領域創成科学研究科