ゴールデンウィークを利用して、最近施設に入居した祖母に家族で面会に行った。湯川先生*1にも来てもらった。

「"匂わせ"をやる!」とか言って両側から出てきた指ハート
自販機でシンカンセンスゴイカタイアイスが売られていて、ちょうど最推し・福山雅治(公式愛称「ましゃ」)のツアーの静岡公演の最中だったので、感謝の気持ちを込めて静岡産イチゴを使用したものを購入。おいしすぎる。ましゃ、今年の夏はさいたまスーパーアリーナと武道館で逢おうな。
その施設では、ドタキャンでガッカリさせたくないからという理由で、面会予定を入居者に伝えないそうで、訪問はサプライズになった。感染症対策で面会人数に制限があるため、ひとまず私と妹が会う手続きをしていたら、同じ時間に面会予約をしていたらしい叔母と従兄にバッタリ会った。こうして施設側のダブルブッキングにより大人数になってしまった我々は、祖母が乗る車椅子を押して町に繰り出し、ドラッグストアとスーパーで祖母の欲しがるまま全部カゴに入れて精算し、そのへんの道端でジュースを飲みながら語らった。おそらくここ数ヶ月でいちばん最高なお金の使い方。
祖母は90歳を超えているが、かなり久しぶりに会う私のことも覚えていてくれて嬉しかった。施設に入った途端に弱ってしまうか、生き生きとしだすか、祖母はどちらだろうと心配していたけど、今のところはかなりいい感じだ。ただ、ボケていない故にごまかしが効かないため、母方の祖父がもう何年も前に亡くなっているのを隠していることについて、親族中で口裏を合わせて発言に気をつけないといけない。余命宣告ではないけど映画「フェアウェル」を思い出す。やさしい(はずだとこちら側は思っている)嘘。施設へ送っていって、また来るねと握手をして別れた。
帰りに父のところに寄って、一緒に墓参りをした。相変わらず注ぎ口の細いコーヒー用の洒落たやかんやボタニカルのシャンプーとコンディショナー、ギターだかベースだかの謎のネックが1本、それなりに生活しているようだった。坊主憎けりゃ袈裟まで憎い。でも連れていってもらった焼き鳥屋さんは美味しかった。こころ、初めて食べた。気に入った。墓参りでは、色々あって内心軽蔑している叔母が私の履くVEJAのスニーカーに言及し、欲しいんだよねと言うので勧めておいた。軽蔑しながら、許さないまま、関わり続けることができる。これが大人になるってこと。
前回の帰省
VEJAスニーカー新調ストーリー
最近、長い動画の視聴に耐えられるパワーが溜まってきたなと感じたので、そういえばYouTubeで観られるんだったよなと思い出して、小林賢太郎という人の芝居を観てみた。
こんなに私に都合のいい男がいるのかとびっくりした。
ビジュアル、声、芝居、良すぎるだろ。胡散臭いのに抗えない。信じられない思いで公式アップロードされている演劇作品とソロパフォーマンスPotsunenシリーズを全部観て、片桐仁くんと一緒にお笑い芸人をやっていた頃のコントを100本全部観た。特にPotsunen1作目『ポツネン』の『先生の電話』『悪魔のキャベツら』が気に入って、冗談抜きでほぼ暗唱できそうなくらい繰り返し観た。『ノケモノノケモノ』は音尾くんが主人公のいけすかないサラリーマン役を務めていてかなりよかった。音尾くんは、私がTEAM NACSメンバーで唯一ナマで演技を観たことがある*2役者さんなので、これはもちろん贔屓です。
桜の森の満開の下みたいな男だなと思った。あまりにも妖しくて美しくて、ずっとそばにいて眺めていたいと思うのに、実際そうしたならだんだん人生が狂っていってしまうような、足元に死体が置かれているような男。絶対に近づかないほうがいい。パフォーマー現役時代に出会っていなくて本当によかった。
彼の作品を観ていくつか思ったことがあって、それは彼の根底にはさみしさみたいなものがあって、それを作品の核にすることを躊躇わない(ように見える)んだな、もしかしたらそうやってセルフケアしてるのかな、ということと、もうひとつは、彼はたぶんボーイズクラブの住人なんだろうな、ということだった。
『ポツネン』の『先生の電話』、『振り子とチーズケーキ』、『THE SPOT』の『タングラムの壁』とかに、うっすらとした女性蔑視というか、女体好きの女嫌いというか、ホモソーシャル的なノリ、ないですか?ミソジニーであることを主題に置いたり、そのあり方が意味を持つのでない限り、男性キャラクターに女性のことを「女」と呼ばせる必要、あるか?ないだろ。"男子"という属性をいつまでも可愛がって、周りに許しを求めて甘えていなければ、男子自由形なんていう発想は出てこないだろ。未だにそこに住んでるんだろうな〜っていう感想。女性ファンも多いだろうに、残念だ。とはいえDVDはいくつか買った。そのうちのひとつには、前の持ち主が参加したのであろう、小林賢太郎出演のとあるイベントのチケットが挟まれていて、どんな思いで手放したのだろうとしばらく思いを馳せた。あとブックレットの巻末メッセージに「劇場でお待ちしております」と書いてあって、もう二度と会えないだろうがよ、バカが、とひとりで悪態をついた。
YouTubeでもっとお芝居を観てみようのコーナー!こないだは惑星ピスタチオのお芝居を3本観た。若き日の佐々木蔵之介が所属していた、関西の劇団だ。『破壊ランナー』面白かった!人間の走る速さが音速を超えた遥か未来で、ソニックランナーというプロのランナーたちがスポンサー企業の陰謀に巻き込まれていく話。実況アナウンサー役の方の滑舌の問題なのか音響の問題なのか、最初のほうはよく聞き取れなくて挫折しかけたけど、諦めなくてよかった。走っている間はずっとスピードスケートみたいな、膝と腰を曲げた前傾姿勢で、あの状態で手足をゆっくり動かし続けながら発声して芝居やるのすごすぎる。キャデラックかわいい。カルリシアかっこいい。たった9人で1人何役もやって、あそこまで命を燃やされると、もはや演技の技巧とかじゃないところで感動してしまう。敵組織の技術者役の佐々木蔵之介が、"中央防衛局"を「中央……………郵便局………!?」と永遠に言い間違え続けて、相手の(たぶん)先輩役者にノリツッコミギャグパートを永遠に強要していたところもよかった。『白血球ライダー』は敵将軍の悲哀が良すぎ。佐々木蔵之介の関西弁かわいい。私も主人公に「でっかい酸素の花を摘んでこよう」って言われたい。
『破壊ランナー』の映像は95年公演。私が4歳の頃に、板の上で走って、叫んで、汗だくで芝居をして、お客さんたちと一緒にここではないどこかで自分じゃない誰かを生きたひとたちがいる。この事実に途方に暮れてしまう。これって素晴らしいことだよ。
破壊ランナー