以下の内容はhttps://gigazine.net/news/20210122-google-pay-french-news-publishers/より取得しました。



Googleはさまざまな報道機関のコンテンツから記事の情報を抽出し、自社の検索結果画面やGoogle ニュースなどに配信して広告収益を得ていますが、ニュースコンテンツを制作した報道機関に十分な対価を支払っていないと指摘されています。長年にわたってGoogleは報道機関への支払いを拒否してきましたが、2021年1月21日の声明で、ついにフランスの報道機関と「ニュースの使用料」を支払う個別交渉を始めたと発表しました。

Le blog officiel de Google France: L’Alliance de la Presse d’Information Générale et Google France signent un accord relatif à l’utilisation des publications de presse en ligne
https://france.googleblog.com/2021/01/APIG-Google.html

Google, French publishers sign copyright news payment deal
https://apnews.com/article/business-europe-copyright-france-f3b01ddc5a374e90d6d3c43f9114893f

Google agrees to pay French publishers for news
https://www.cnbc.com/2021/01/21/google-agrees-to-pay-french-publishers-for-news.html

Google agrees to pay French news sites to send them traffic | Ars Technica
https://arstechnica.com/tech-policy/2021/01/google-agrees-to-pay-french-news-sites-to-send-them-traffic/


「Googleがコンテンツを利用した際の対価を報道機関に支払っていない」との指摘は数年前から行われており、欧米諸国はGoogleに対する支払いを求め続けてきました。ところがGoogleは支払いを拒否する姿勢を打ち出しており、2014年には「出版物を引用したりニュースのリンクを貼り付けたりする場合に使用料を支払うよう義務づける」という法案が可決されたスペインにおいて、Googleは2014年12月16日をもってGoogleニュースのサービス提供を終了しています。

「Google税」の法施行が決定した結果、Googleニュースがサービス終了 - GIGAZINE

By Alain Bachellier

ヨーロッパではデジタル化した社会に対応して著作権法の改正が行われており、2019年に発効したデジタル単一市場における著作権に関する指令では、コンテンツを再利用して利益を得ているGoogleなどの事業者に対し、コンテンツの作成者に対する支払いを行うことが義務づけられました。

フランスはいち早くこの指令に基づいた国内法を施行しましたが、Googleは「ニュースコンテンツの表示画面から本文のテキストスニペットを削除して見出しとURLのみを表示する」という方法で対抗。これに対してフランスの規制当局は、「支払いを回避するためのスニペットの削除はGoogleが独占する市場における支配的地位の乱用に当たる」と非難し、コンテンツのパブリッシャーと交渉を行うように促しました。なおもGoogleは抵抗を続けていましたが、2020年10月にはフランスの裁判所がGoogleの不服申し立てを却下し、コンテンツの利用料についてパブリッシャーと交渉するように命じています。

そしてGoogleは2021年1月21日の声明で、フランスの報道団体との数カ月にわたる協議の末、各パブリッシャーと個別に使用料の支払いについて交渉するための枠組みが確定したと発表しました。新たな枠組みでは、公開されるコンテンツの量やトラフィックに基づいた支払いが行われることになっているとのこと。

Google FranceのCEOを務めるSébastien Missoffe氏はこの発表について、「これはフランスの法律に基づいてパブリッシャーに適切な補償を行うというGoogleの取り組みを確認し、パブリッシャーのパートナーに新たな機会を開きます」「私たちはデジタル時代のパブリッシャーの発展に貢献し、ジャーナリズムをさらにサポートできることをうれしく思います」とコメント。すでにGoogleは、フランスの大手新聞であるル・モンドや週刊誌のl’Obsなどと個別に支払い交渉を行っているそうです。


テクノロジー系メディアのArs Technicaは、「EUで著作権法に関する指令が可決されたことでヨーロッパ諸国はGoogleに対する統一戦線を形成し、Googleが抵抗することを難しくしました」と述べ、フランスで降伏したことによって今後の交渉におけるGoogleの立場はさらに弱くなったと指摘しました。




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