
iPhone 5sから指紋認証を採用したスマートフォンが導入され、現在では多くのAndroidスマートフォンなどにも採用されるなど、一般的なものとなりつつあります。iPhoneの指紋認証システムであるTouch IDは切断された指では指紋認証を突破できないことが明らかになっていますが、「指紋を登録しておけば安全ではない」ということを知らしめる研究結果がミシガン州立大学から発表されました。
Inkjet printer fools smartphone fingerprint scanner into unlocking the device
http://www.phonearena.com/news/Inkjet-printer-fools-smartphone-fingerprint-scanner-into-unlocking-the-device_id79074
ミシガン州立大学が発表したのはインクジェットプリンターでスキャンした指紋を印刷して、指紋を印刷した紙を使えば誰でもカンタンにスマートフォンの指紋認証を突破できるというもの。実際に紙片を貼り付けるだけでスマートフォンの指紋認証が突破されてしまう様子は、以下のムービーから見ることができます。
Mobile Phone Fingerprint Spoof Attacks - YouTube

指紋という本人以外は持ち得ない生体情報を登録することで、パスコードを設定するよりはるかに安全にスマートフォンを保護できると考えられていますが……

ミシガン州立大学の生体認証研究グループは紙に印刷した指紋を使って、指紋認証センサーを突破する手法を考案しました。

スキャンした指紋を印刷するのは通常のインクジェットプリンターですが、東京大学発のスタートアップAgICの導電性電子回路を印刷できる特殊なインクと、電子回路を印刷できるAgIC 製の特殊用紙を使用します。

あっという間に紙に大量の指紋情報が印刷されました。この時、解像度は200dpiに設定する必要があるとのこと。

そのうち一部を切り取るとこんな感じ。
SamsungのGalaxy S6の指紋センサー部分に指紋が印刷された紙片をペタっと貼り付ると……
ホーム画面が表示され、指紋認証を突破しているのがわかります。ほかにもHuaweiのHonor 7の指紋認証の解除にも成功しているとのこと。わずかな時間で大量の生体情報が複製できる手法が発見されたわけですが、ミシガン州立大学は指紋認証の脆弱性を発表することで、危険性を周知し、さらに強固な指紋認証システムが開発されることを目標としています。


